お好み夜話-Ver2

冷え切った喪主

ばあさんがお骨になって、我が家に戻ってきました。

痩せて骨と皮ばかりで20㎏くらいしかなかった身体は、骨もポロポロで灰のほうが多いくらいで、骨壷の1/4程度しかありませんでした。

軽い遺骨を抱えて車に揺られ、父が亡くなった時にもお清めに使った上野の「伊豆栄」で、身内だけで思い出を語り飲み、最後のお別れをして家に帰ってきました。


40年以上も公務員として働き、最後の最後までみんなに負担をかけまいと、死ぬ時も土日を選んだ母の意を汲み、ごくごく簡素なお別れ会でしたが、モグランポの関係のみなさんにもご協力いただき、つつがなく終わることができました。

あらためてお礼申し上げます。


急遽受付をお願いして来てくれた「サバ兄」と「マミちゃん」、一晩中付き合ってくれてお疲れさまでした。

仕事が終わってから駆けつけてくれた「シゲちゃん」、生前はばあさんの髪の毛をカットしに施設まで来てくれてありがとう。

そして「バーバーくん」、お店をオープンさせたばかりで忙しいのに仙台から来てくれて、お焼香の間中身内の席に座らされ、小僧のお目付け役をお願いして申し訳なかったね。

しかもばあさんが大好きなトマトを持って来てくれて、祭壇に彩りを加えてくれました。

みんな本当にありがとう。

喪主が酔っ払ってがボロボロ啼いたのは、店では内緒にしてくろさい・・・。


さてさて、夏の暑い盛りのことで、施設からドライアイスに包まれて家に戻って来たばあさんを保つために、部屋の冷房を24度にしてガンガンに冷やし、そこでまる2日線香と蝋燭の火を絶やさないようにと寝ずの番をしていた喪主は、すっかり冷え切ってしまい、ダウンジャケットを着込んで酒を飲み続けていました。

葬祭センターに移ってからも冷房は強めの中、祭壇の前の床にひっくり返って寝ていて、さらに冷え切っていたのでしょう。

翌朝、両脚のふくら脛がかつてないほどつって、七転八倒の苦しみを味わい、しかも冷たい酒を飲み続けていたからかお腹も重く、最悪のコンデションで霊柩車に乗ったのです。

しかし気が張っているせいか、焼き場で冷え切ったばあさんが骨になるのを待つ間に、ビールと日本酒を飲み、「伊豆栄」に着いたときは絶好調に立ち直っていました。


そして月曜日、たぶん泣き女のかあちゃんが立ち直れないだろうと、この日も休むことに決めていましたが、早寝したかあちゃんは絶好調で、3日間強冷房の中で夜明かしした喪主のほうがヘタレてしまいました。

両脚のふくら脛は歩くこともままならぬほど痛く、冷え切った身体はだるく重く、食欲もないまま妙な冷や汗を流して病人のようです。


だけどもう、立ち直らなけりゃねぇ。

ふくら脛がどうでも、朝は陽を浴びてリセットして走り、シャキッとするつもり。

冷え切った喪主は、本日からナイスミドルなクソおやぢに戻ります。


というわけで、本日火曜日の夜から、モグランポ営業再開です。

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