ことの起こりは昨年末、店を借りている大家が突然やめると言い出したことから。
慌てて不動産屋が連絡してきたが、毎月の家賃は(歯を食いしばって)キチンと支払っているし、とくにトラブルもなかったので(自身の体調は別だが😵)逆にこちらが寝耳に水。
よくよく聞いてみると、大家が高齢を理由にもう契約更新をしたくないというのだ。
ちょ、ちょ、とまってくらさいよ、っちゅうことはウチはどうなっちまうのさ❓❓
出てけってことですかい( ̄◇ ̄;)
ふってわいた年末のトラブルに翻弄され頭はフル回転、1997年にこの物件を借りた時の事情をわかっているのは今やこのオヤジだけ、仲介した不動産屋の社長は2代目でほとんど分かっていないし、大家のお爺ちゃんも母親から相続を受けただけでちっとも分かっていない。
大家はこの物件の借地権を持っていて地主が他にいるので、借地権を地主に返すってことなのかと問うと、大家のお爺ちゃんこれがまったく分かっておらず、やめると言ったもののどうしたらいいのか何にも考えていなかった。
契約更新は迫っているのに不動産屋もまるで頼りにならずラチがあかないし、仕方がないので地主に連絡をとって事情を話すと、こちらが長年商売を続けてきてトラブルも家賃滞納もないという“実績”を分かってくれて、大家がやめても地主と直で引き続き契約をしてくれると話しができた。
しかし地主も親から相続を受けた土地のあれやこれやがあって、代理人を立てて現在検討しているのでもう少し待って欲しいとのこと。
そうして2023年は終わって、年が明けた今年2月。
地主の代理人という不動産会社から連絡があり、はじめて虎ノ門ヒルズの地に降り立ち高層ビルの立派なオフィスの打ち合わせ室で担当者と対面となった。
本来ならばただの賃借人のオヤジがしゃしゃり出て当事者の間に入る義理はないのだが、大家のお爺ちゃんから泣きつかれ仕方なく、たくさんの資料を持参してこれまでの経緯を話した。
先代地主と先代大家の裁判沙汰、もともと住まいで登記していた物件を地主の承諾なしに店舗に作り変えたことから起こったトラブル、あげくにその店(汚ったないスナック)は家賃滞納で出て行き長らく放置されていた物件をこのオヤジが借りてしまったというワケ。
ところが内装造作も厨房機器もそのまま放置され、それを解体して建物をスケルトンにしてみたらなんと白アリに喰われて柱も梁もガタガタの状態。
これじゃ金がかかりすぎるのでなんとかしてほしいというと、それは出来ないが家賃は値上げしないからそっちで全部やってくれと先代の強烈なお婆ちゃんの大家に突っぱねられ、先代の不動産屋の社長もまるで頼りにならず、仕方がないので泣く泣く半分新築みたいにして完成したのがモグランポだった。
それから10年間家賃は値上げされなかったが、その後ちょっと値上げされ敷金も積増しされ、強烈な先代の大家のお婆ちゃんは100歳になる寸前にお亡くなりになり、相続した現大家にも過去の経緯を話して引き続き家賃は値上げされずにきた。
ほぼ27年前のままの安い家賃だったからこそ、コロナ禍と我が身の不調で長らく休業してもなんとかこれまで維持してこれたのだ。
3月、店の賃貸借契約が切れた。
不動産屋はサジを投げ、大家もどうしていいかわからずしょっちゅう連絡してくるが、地主の方針が決まるまで待ちましょうというしかなく、賃貸契約のないまま家賃はそのまま払い続け大家はそれを地主に払い続けた。
しかし店の再開を目指して15年使った機器を処分して内装を解体したら、驚くべきことにまた柱がシロアリに喰われていて愕然とし、本来ならば建物の構造部分に関わる修理は大家の責任なのだがそれは出来ないと狼狽、もしやめるのなら敷金も返還してほしいといったらそんな金はないといわれ、敷金を受け取った覚えもないというので先代のお婆ちゃんの預かり証をコピーしてやり、地主が正式に引き継いでくれるのならその敷金はそのまま地主に渡すようになるだろうから今すぐ頂かなくてもいいですよといってやった。
ところがいつまで待っても地主から連絡もなく、こちらはこちらでその他のあれやこれやで一杯一杯(~_~;)
体調が最悪のある朝、大家が電話してきてやいのやいのとせっつくので、もはや我慢の限界、もともとはそちらが言い出したことでこちらが世話をやく問題ではないと、そんなに言うならご自分で地主に連絡を取られたらどうですかと突っぱねて電話を切った。
もはやどうなったって知らんわ、捨て鉢な気持ちで鬱々と、閉店、廃業、年金生活・・・、心が激しく悶えまくるガラスのポンコツオヤジ。
するとまたしばらくして郵送されてきたのは、
供託⁉️
文面を見ると、何を勘違いしたのか大家のお爺ちゃん、このオヤジが敷金の受領を拒否したので供託したとあるではないか💢
まったく何を考えているんだか、誰がこんな小賢しいチエをつけたのか、面倒くさいったらない。
怒り心頭🤛
それからまたしばらくして、地主の代理人という方から連絡をもらった。
2月に話しにいった虎ノ門ヒルズの不動産屋は解任されたということで、ようやく方針が決まったので一度話しをしたいとのこと。
それは待ってましたということで、実に何十年ぶりかで蒲田から多摩川線に乗って代理人税理士の方に会いに行った。
で、大家のお爺ちゃんは借地権を手離し、地主が直接契約をすることで了承し、しかし白アリなど建物の修理・補修は一切しないし何をどうしても構わないが、そのかわり家賃は大幅に値上げしないという条件を出された。
まあ多分そんなことになるだろうと予想はしていたが、北千住のあの場所で今どきこの家賃はあり得ないし、こうなったら人生最後の大枚を叩いてやってやろうじゃないかと腹を括った。
というわけで円満解決に話しは終わり、大家のお爺ちゃんの敷金の供託の思慮の無さを笑い、すぐに手続きして回収したほうがいいですよとアドバイスされた。
供託された敷金を回収するには、供託した法務局に「供託金払渡請求書」を提出するのだが、
マヌケなことに大家のお爺ちゃん、「被供託者」の住所をこのオヤジの住まいじゃなく店の住所を書いてしまったので、そこに住んでいないことを証明する「不在住証明書」を役所で取らねばならず、
加えて印鑑証明書と上申書という書類に記入して法務局に提出しなければならなくなり、汗だくで役所と、足立区と葛飾区を管轄する城北法務局に出向いたら、なんと供託金の回収は東京法務局、九段下の第2合同庁舎まで行かなきゃならないとわかり、再び汗をダラダラ流して地下鉄で九段下まで行き、東京法務局の供託課へ。
まあ流石に供託課がごった返しているということとはなく、
払渡の窓口に書類を出して申請終了。
供託した敷金は一週間前後で指定口座に振り込まれることになりひと段落。
それにしても最後の最後までわけのわからんお爺ちゃんだった、もう関わることもないだろうけど。
さて肝心の店の契約だが、地主の代理人の方から仲介業者はそちらで探してくれといわれ、はてどうしようかと考えピンと思いついたのは、昔からのお客様でいつもお好み焼と生ビールを美味しいと召し上がってくれたご近所の不動産会社の社長さん。
さて肝心の店の契約だが、地主の代理人の方から仲介業者はそちらで探してくれといわれ、はてどうしようかと考えピンと思いついたのは、昔からのお客様でいつもお好み焼と生ビールを美味しいと召し上がってくれたご近所の不動産会社の社長さん。
善は急げとお店に行ってご無沙汰を詫び、これまでの経緯を一通りお話しして仲介を引き受けてくれることになった。
これまでずっと家賃を払い続けたことを褒められ、またモグランポのお好み焼を食べられることを奥様と一緒に大歓迎と告げられた。
ね、このブログや見かけとは違って、根はすご〜くマジメで誠実で辛抱強い昭和の良いオヤジなのですよ、わかったかな「バーバーくん」、「投げちゃん」、「ちち」。
彼らだけでなく、親しい方にもずっと詳細を言えずに失礼しましたが、ようやくスッキリ解決してご報告できます。
先日ついに新しい賃貸借契約を締結して、ようやくモグランポ存続の道が開かれました。
次の段階は、白アリ対策と内装になるのですがこれがまた難儀で、解決しなければならないことや資金繰りなどまだまだ課題がありますので、モグランポ再開まではもうしばらくかかってしまいます。
ここまできたらどうか、なが〜〜い目で👀みて下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。
モグランポ 店主軽薄・・敬白m(_ _)m