お好み夜話-Ver2

生存確認の夜

「あのとき、ピザ屋にすごい勢いで文句つけてましたよね」

新しい生地で復活させようと決めた「ピザ焼」を食べながら、2018年の4月以来1年ぶりで会った「ナオト」が言った。



「あのとき」というのは25、6年前のお勤め人時代、毎晩2時3時まで渋谷のオフィスで仲間と残業していたときのこと。

腹が減ったので全員一致で出前のピザを頼んだのだが、届けられたピザを一口食べて一同顔を見合わせた。

「なんだこのペナペナのビザは !」「こんなのピザじゃねぇ !!」「文句言ってやる !!!」

その頃まだクリスピーな薄い生地のピザはあまり認知されていなくて、なんだか騙されたような気になってしまい、タチの悪い地上げ屋みたいなおデブで品がなかったオヤジが烈火のごとく怒ってビザ屋に電話したというのだ。

そんなことはぜんぜん覚えていない😑

ただ夜毎の残業が辛くも楽しくハイになっていたのは間違いなく、月に100時間以上の残業をして明け方渋谷の街に飲みに繰り出すなんてザラだった。



ニヤニヤする「ナオト」に、

「なんでそんなつまんないこと覚えてるんだよ」

と言ったが、あの頃は本当に元気だったなぁ。


そんなオヤジの恥部を暴露するなら「ナオト」、キミの恥ずかしい話しも思い返してやろう。

そう、あれは船橋のン千万円の大きな仕事が終わったあと、辛い仕事の後になんか楽しませろとキミが言い張るので、しょうがないから由緒正しきストリップ劇場「若松劇場」へ連れて行ってやったことがありましたよね。

かぶりつきのステージで踊り子さんからポラロイドカメラを手渡されたキミは、オドオドしながらどうしたらいいかこのオヤジに小声で囁いた。

バカだな、ご開帳の花びらに接写すりゃいいんだよというと、「失礼します」とかなんとか言って夢中でシャッターを切ったではないか。

22、3歳のウブ丸出しの小僧だったキミは顔が真っ赤っかであったぜ😜

まあそれで話しが終わりゃあ青春のウブな1ページなのだが、そのあとキミはやってくれましたよね。

踊り子さんのご開帳の写真を収めた財布を、酔っ払って無くしちゃったんだよね。

その時のキミの慌てぶりときたら🤣

さいわい免許証の入った財布は親切な誰かに拾われて警察から連絡があり、引き取りに行った時に踊り子さんのご開帳写真だけが無くなっていたと知った時のキミの顔と言ったら!(◎_◎;)


お互い、恥ずかしいことの多き過去でありますな。

そしてお互い、生きていてまた会えて嬉しいよ。

キミも痩せたけど、オヤジはあの頃の面影はいっさいないよねぇ。

便りがないは無事たと思えのごとくしばらく会わなかったけれど、病を乗り越えて❓また笑えるということは幸せだと実感だよ。


人と話すことはウォーキングやヘタな運動よりも体に良いと、キミのいう「アルコール業界」の人たちが言うことはこのオヤジにも当てはまるよ。

思いがけず生存確認ができてほんとうに良かった。

夢のアルファロメオを入手したら、ぜひ乗せてほしい。

そしてお互いもう少し体を慣らして、鄙びた温泉へいこうと約した。

「ナオト」戦友ありがとう、また会おう( ^_^)/~~~

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