お好み夜話-Ver2

深夜の指導

トマト1個、痛んだところを取り除いたリンゴ1個、朝からそれしか食べていなかった。
夜の十畤には、腹の虫がものすごい勢いで悲鳴を上げた。

「何が食べたい?」

かあちゃんが聞くので、「魚」と一言。

しかし自宅には魚はなく、どこかで食べるにしても、気の利いた魚料理を出す深夜までやっている居酒屋を、最近はまったく開拓していない。
仕方がないので、チェーン店の居酒屋で妥協することにした。

その店はモグランポから近く、一応「海鮮居酒屋」と看板を掲げているので、まあ焼き魚ぐらいあるだろうとタカをくくった。

がっかりすることに、焼き魚は、ホッケと子持ちシシャモしかなかった。
仕方がないので、カペリンのように思われる子持ちシシャモをオーダーし、泡がヘタってまるで爽快感のない「一番搾り」をとりあえず飲んだ。
刺身がちらしてあるサラダを、ワサビドレッシングで食べて、すこし人心地がついた。

メニューを見ると「残波ブラック」があったので、オーダーした。
「残波・白」は店にも置いているのでわかっているが、ブラックは飲んだことがなかった。
だいたい「残波」は泡盛にしては軽すぎるので、好んでは飲まないからだ。

ブラックという名前からは想像できなかったフルーティな香りだが、後味に泡盛のピリピリ感がある。
う~ん、ヌルイな。
モグランポのラインナップに並ぶことはないであろう。

だが問題は泡盛にあるのではなく、運んできた女の子にある。
う~ん、コヤツ、酒飲みを見くびっておるな・・・・・。
しかし、それがチェーン店の飲み屋というもの、いちいち目くじらたててもしょうがない。

2杯目に「一刻者」をたのんだ。
件の女の子が、再び唖然とする扱いでグラスを運んできた。
う~ん、注意してもしょうがない。
見て見ぬふり、これがチェーン店レベルというもの・・・・・

陶板焼きのアサリのセットが運ばれてきた。
カチカチとライターをするも、なんと固形燃料がセッティングされていないので火がつくはずもない。
恥ずかしげに「すいません・・・」と小声で言って、小走りに固形燃料を取ってくる女店員。
一緒に運ばれてきた3杯目の「一刻者」も、またもや無造作に掴まれてくる。
もはや我慢の限界だ。
注意することは、この娘のためにもなるだろう。

焼酎のグラスをこんな風に上から掴んで持ってくるな !!!
客商売として、これほど無神経なことはない。
彼女は今までテーブルを片付けていて、ゴミや食べ残しを運んでいたその手で、この暴挙に出たのだ。
これで怒らない酒飲みは、腑抜けのスットコドッコイだ。
正しく注意することは、この娘のためにもなる。

穏やかに、しかし断固として指導した。
しばらくして、慌ててこの店の店長が謝りに来た。
従業員の指導が足りなく、目が行き届かなかったことを詫びられた。
娘の行為にもイラッとしたが、店長に頭を下げられるのも鬱陶しい。
こちらは静かに、お魚くんを食べたかっただけなのだ。

これに懲りて、もう二度とチェーン店の居酒屋に魚を食べに行くことはないだろう。
ま、夜中に食うのをやめればすむ事ですな・・・・・ hi

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