久しぶりの東京。
目的はイベントに出展することでしたが、せっかくならと気になっていた展示に寄らせていただきました。
【secca 10th Anniversary Exhibition 「巧藝」】展で、secca(雪花)という革新的な職人集団による展示です。
seccaについて(以下サイト(https://secca.co.jp)からの引用です)
食と工芸の街、金沢を拠点に所属する「職人」と「アーティスト」と「デザイナー」がそれぞれの長所を活かし、長く受け継がれる伝統から最先端のテクノロジーまで、古今東西のあらゆる技能を用いて新しいものづくりをするクリエイター集団。
まさにクリエイター集団といった作品、商品の数々でした。
食器がメインですが、オブジェにしてもそれぞれのコンセプトが明確で面白く、説明を聞いているうちにあっという間に時間が過ぎていました。
例えば料理を景色と捉え、お皿に盛り付けられることでその景色が完成されるように設計されたお皿だとか、一見するとリアルな木に見える床材を使った木彫だとか、プラスチックは本当に悪なのかという疑問から生まれた100%再生素材でできた、丈夫でデザイン性が高く、長く使える食器だとか…
実は陶器を焼くのには高温が必要で、二酸化炭素の排出が問題視されています。
さらに失敗したものは廃棄物となり、土に還らないといいます。
一方で再生プラスチックを形成するのに高温は必要ありません。
こういう話を聞くと考えさせられます。
疑問を投げかける作品が多く、実用的なアート作品ともいえる品々が並んでいました。
さらにそれらはデジタルを駆使していて、3Dプリンターによる計算し尽くされた美しく自由な造形だったりするので、とても新しいものに感じるのです。
作品によっては漆も使われていましたが、全く古臭くない。
最先端の工芸とはこういうものかもしれないと思いました。
「職人」と「アーティスト」と「デザイナー」が集まり、企業として最高のチームで取り組んでいるからこそ生み出せる作品の数々。
日本の工芸は先端の技術を取り入れながらこういう企業や団体によってこれからも成長していくのだろうと、そう思いました。