人間は、
不平等の中に生きている。
ただひとつの例外を除いて。
それは、
時間の経過だ。
つまり、
老いて死ぬこと、だ。
僕も確実に年を取ってる。
まだ生活に支障がでることはないけれど、
おととし、１５年ぶりに、
バイシュラビーナ（僕のやってたバンドです）、
結成30周年（笑）のライブをやったときに、
激しく実感した。
声はでない、踊れない、
約２時間のライブで、
何回、めまいがしたことか。
お客さんもそうだった。
１曲終わるごとに、
客席から、
喘息患者のような息遣いが聞こえてきたし、
僕がＭＣ（曲の合間のおしゃべりです）で、
「今日の禁止事項を３つ。
殴り合いのケンカ！
トイレでセックス！
それと…
クスリは絶対にダメ！
ただし、
高血圧と糖尿病の薬はOK！」
って言ったら
ドッカン、ドッカン、笑いがきたから（ワタクシ、綾小路きみまろではございません）、
みんなそれぞれ、年を取ってるんだね。
昨今、アンチエージングって言葉を聞かない日はない。
秦の始皇帝やヒトラーも不老不死を追い求めたらしいから、
不老不死は古今東西、人間の永遠のテーマなのかもしれない。
だけど、
どのタイミングで、
不老不死を手に入れるかって、
難しい問題だよね？
９７歳で手に入れても、キツいだろうし、
乳児に与えられたら、悲劇以外の何物でもない。
まぁ僕の場合は明確なポイントがはっきりしてるけどね。
３０代の半ばで、
劇的な外見の変化があったからさ。
僕の人生、
ハゲ以前とハゲ以後じゃ、まったく違う。
だから、
もちろん、
ハゲ以前を選択する。
具体的な年齢は１8歳がいいかな。
初めてＣＤを作った歳だ。
このころの僕は、
体力に溢れ、
気力は充実し、
すべてに敏感で、
音楽に一途で純粋だった。
だけど、
「敏感さ」っていいことばかりじゃないんだよね。
今にして思えば、どうでもいいことで傷ついてばかりいた。
僕は手先も生き方も不器用で（これは今も変わってません）、
本当に何もできない男だ。
当時ね、
そんな僕でもいい、って言ってくれた女の子と付き合うことになった。
で、彼女と初めての夜を迎えたとき、
彼女に言われたんだよね。
「本当に不器用だったね」
と。
もちろん、冗談なんだけど、
その一言で、
３年くらい、うまく笑えなくなった。
そんなヘタレ男が不老不死を手に入れてしまったら、
不幸すぎると思う。
いつも、いつも、
傷つき続けているんだろうしね。
しかも、
周りが老いて、死んでいくのを目の当たりにしなきゃいけない。
これほどにキツいことはない。
僕にはとても耐えられない。
（不老不死が精神の成熟を止めてしまうと仮定した場合）
それに、
やっぱり、
僕は今の僕が一番好きだ。
明日の僕をもっと好きになれるように、
地面に這いつくばりながら、
歯を食いしばって生きてる自分が好きなんだよね。
僕は、
人様に誇れることなんか何もないし、
ヘタレでバカなはげだけど、
すべての過去が今を作ってくれてるし、
この瞬間、まさに今が、
未来を作るように思ってるんだよね。
だから、不老不死はいらない。
海が空が色を変えていくように、
自然に歳を重ねるのがいいじゃん。
人生と恋は月の満ち欠けに似てる。
人気ブログランキングへ
↑↑↑
ナイスだったら、
ぽちっとお願いします
海の色が変わるように、年をとりたい…なんてromantic！
ロットンさんは素敵に歳を重ねてますね。(冗談ではなく)
人生に大切な、真面目、知性、正義感、色気…etcをバランスよく持ち合わせている。羨ましいです。
このままでいてね。
ありがとうございます。
本当に本当に感謝です。
つーか、褒めすぎじゃねｗ
もう、調子に乗っちゃうよ笑笑
でも、
実際は、ただのハゲなんです。
僕ｗ
美しいまま逝きたい
なんつて🤣