彼女との別れは、冬の白い三日月がひっそりと浮かぶ夜にやって来た。
部屋には僕と彼女の二人だけ。
お互いに黙っている。
夜はしんとしていた。必要以上にしんとしていた。
月夜の塵が積もって行くように、沈黙は密度を増して行く。
夜の蒼さが体に沁みこむ音さえ聞こえてくるような静かすぎる夜だ。
僕が彼女をそっと抱き寄せると、
彼女は夜の塵をなでるように、優しく切り出した。
「私たち知り合って何年だっけ?」
「そろそろ二十年になるね」
「初めて会ったときのこと憶えてる?」
「もちろん。俺が一目惚れしたんだ」
「嘘!すぐうまいこと言うんだから」
「ホントだよ。まず、お前の姿に目を奪われて、そして、お前の声に心を奪われた」
「彼女いたでしょ?」
「毎晩、抱きしめたのはお前だけだぜ」
「結婚だってしちゃったくせに」
「一緒に夢を見たのはお前しかいない」
「最近は抱きしめてもくれないけどね」
「俺は汚れちゃったんだよ。昔のように一途な気持ちでお前を抱けない」
「そばにいたっていいでしょ?」
「俺に遊ばれるだけだぜ」
「結局は嫌いになったのね?別れたいだけなんでしょ?」
「違う。お前と別れることは、夢の続きを見ることなんだ」
「だから捨てるのね?」
「捨てるんじゃない。一途な男と一緒にいた方がお前にとっても幸せだろ?」
「私ってあなたの何だったの?都合のいい女?」
「俺のすべてだった」
「本当?私を愛してくれてたの?」
「愛してる。どれほど言葉にしても気持ちには足りない」
「信じていいのね?」
「いくら離れたって…お前には俺の魂がこもってる」
「わかった。お別れしましょう」
「次の男がお前を愛さないようだったら、いつでも戻ってこい」
「さよなら」
「さよなら」
二十年間、愛し続けたギブソンのレスポール(ギター)を…
甥っ子に譲る。
寂しい。
けど…
あいつなら、
夢の続きを見させてくれるような気がする。
この文章は、「自分の人生に影響を与えた本は?」と言うイベントで再アップしたものです。
僕が閃光に打たれたように影響を受けた、
レイモンド・チャンドラーの、
『Long Goodbye(長いお別れ)』に対してのオマージュっていうか、
敬意を表して書いてみました。
書いてみてわかったのは…
チャンドラーはやっぱりすごいね。
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バンドやってらっしゃったんですかぁー ?
あたしも高校生の頃やっていて 、文化祭で演奏しました 。
ベースやっていたのですが 、ずっと仕舞い込んだままでしたが綺麗だったので 、YAMAHAだし売れるかも ~と思い 、ヤフオクに出品したら結構なお値段で落札してもらえました ・・・
でも 、最近になって高3次女が 、「えーーっ 、ベースギター持ってたの? 欲しかったぁー (泣 」って言われて後悔した次第です 、、、
ちょっと戸惑っている私でした。
今朝も・・又UPになったから・・
待っていた!かも。よろしくです♪
ただ、僕らは文化祭に出れるようなバンドじゃなかったので、
ずっと東京、横浜のライブハウスででやってましたね。パンクです。ドがつくほどのパンクです^^
僕にもいろいろ教えてくださいね。
『回れ右』って記事を今朝拝見したんですよ。
こんな前向きな『回れ右』があるんだなって思いましたよ^^
こちらこそよろしくお願いします^^
前向きな私はブログの中で息してる。
ボタンを外すのが恐くてね。
わ~ブログ見て頂いていたとは・・・
ありがとうございます♪
どうぞよろしくお願いします。
バカブログですから、読んでも
怒らないようにしてくださいw
お互いにガンガンとボタンはずして、
はめを外して遊びましょうね^^
ホンダZ、ニッサンモコ
カッコいいよ~