パンキュッシュな白昼夢

フィクションとノンフィクションの狭間を行き交う白昼夢。

現代版『自虐の詩』。今宵…あなたは目撃者になる!

バッハの天才を考察する

2017-02-17 21:30:35 | コラム

「神は死んだ」

と、

ニーチェが言った。

大げさな言葉だけど、

まんざら嘘でもないらしい。

嘆かわしいほどの苦難が、

次々とやってきては、

僕をノックアウト寸前まで追いこんでいく。

もし、ニーチェの言葉が間違っているとするならば、

一時期、「第六天魔王」と名乗っていた僕への、

神からの挑戦なのかもしれない。


先日、麻布で仕事を終え、

芝公園から首都高速に乗った。

レインボーブリッジを渡っている途中で、

ひどい事故渋滞に巻き込まれた。

たまにあることなので、

とくに気にせず、のんびりと東京の海を楽しんでいた。

そんなときだ。

なんの前触れもなく、

僕は悲劇のうずまきに飲みこまれた。

また(下記参照)…

おぞましい便意が襲ってきたのだ。

トイレのない首都高速、

しかも、

事故渋滞中。

状況は最悪だ。


頭が真っ白になり、

いい戦略が浮かばない。

ただただ、僕は渋滞の波の中にいる。

車の振動が僕のお腹を刺激して、

腹痛は強まるばかりだ。

おでこに冷や汗がにじみ、

口の中が乾きはじめた。

小刻みに深呼吸しながら、

下半身の一部に神経を集中し、

その暴威を抑えこむことに必死になる。

車はまだまだ動かない。

ブラックホールのような渋滞だ。

気分転換にFMをつけると、

バッハの『G線上のアリア』が流れてきた。



癒しの曲だ。


天空をふわりと舞ってるような心地になり、

すべてを許せるような気持になった。


その瞬間、僕は我に返る。

いや、いや…

癒されてる場合じゃない。

この状況で必要なのは、

『極度の緊張』と『燃えるような闘争心』だ。

万が一、車内での惨劇になれば、

『事故車』扱いになり、

下取り価格が下がる可能性がある。

あわててラジオを消した。


渋滞がようやく動き出す。

が、

車と一緒に腹痛も加速していく。

ついに…

僕の意思に反して、うなり声が漏れだした。

身の毛もよだつような声。

さかなクンのような可愛い声の僕から想像もできない声だ。



僕は世界中の神と仏に祈りを捧げた。

まさに、困った時の神頼みだ。

人間の弱さを思い知る。

神秘的な気分になったせいか、

僕の中で『小フーガ ト短調』が流れ出す。




なんとか無事に有明の出口で降りた。

ただ、腹痛は臨界点に到達寸前だ。

有明コロシアムの方に向かい、

コンビニを探しす。

幸いにもすぐに見つかる。

犯人を追いつめた刑事のように、

車を停め、飛び出した。

人目もはばからず、

店内を走り抜け、トイレに向かう。

トイレは空いていた。

だがまだ気は抜けない。

ドアノブをつかむ手が震えている。

個室に入り、

身悶えるようにジーンズを脱いだ瞬間…

僕の目にこんな落書きが飛び込んできた。


『しゃがむな!きけん!』


さすがに…

呆然としたぜ。


そのあと、

ずっとずっと…

この曲が僕の中で流れていた。

 

『便所の落書き』

http://blog.goo.ne.jp/vaisraveena/e/c06286ce8f5bfb859e2c244ea47c9a94


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
それは災難!! (はりねずみ)
2017-02-17 17:54:43
でもよくそこまで こらえましたね (*’▽’ノノ゙☆パチパチ
で、
続きがあるのかな~~
ブリーフはいさぎよく捨てさり
ノーパンで車に戻ったとか・・・・
返信する
はりねずみさん (ロットン)
2017-02-17 21:41:47
こらえました。
めっちゃこらえました^^
だから、次の展開はないんです。
しかも、これ、過去の記事なんです。

ちょっと修正したときに
手違いでアップしちゃったみたい。

ごめんなさいね、そして、ありがとう。

でも、僕の記事は
いつもめちゃくちゃ面白いから読んでくださいw
返信する

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