パンキュッシュな白昼夢

フィクションとノンフィクションの狭間を行き交う白昼夢。

現代版『自虐の詩』。今宵…あなたは目撃者になる!

おぼろ月夜

2020-07-31 20:12:20 | コラム

日本語は難しい。

本当に難しい。

 

昔、やくざ映画の英語字幕入りにバージョンで、

主人公が、

敵役をぶちのめして、

「なんぼのもんじゃい!」

って叫んだんだけど、

そのときの字幕が…

 

『How much?』

 

と、訳されてた、との話しを聞いたことがある。

 

で、

コンビニでコーラとジャンボチョコモナカを買った。

外国の留学生(おそらく欧米人)の女の子が対応してくれたんだけどさ…

たどたどしい日本語で、

 「袋に入れますか?」

 って言ってくれたから、

「できたらお願いします」

と、答えたら、

「できないわけないでしょ!」

って、怒られたこともあるし。

 

日本語の難しさは曖昧さにあるんだよな。

核心を突かない優しさに。

そこがまた美しい、

日本語、独特の表現を作りあげた理由なんだけどさ。

これは言霊信仰が産んだ言葉の文化だから、

異国の人(日本語を母国語にしてない人)には日本語の特異さは理解しにくいんだろうね。

 

それとは逆に、

明治維新になり、

欧米の言葉が日本に入ってきたとき、

日本人が訳すのに困った(日本語にはなかったから)言葉があった。

それは…

『I love you』だ。

 

明治以前とは言えど、

日本人に『愛』の概念がなかったわけがない。

直接的な言葉で、愛情を表現してこなかった民族だからだ。

 

 

そんな中で

有名な『I love you』の名訳が二つある。

 

夏目漱石の、

『月が綺麗ですね』

と、

二葉亭四迷の、

『あなたのためなら、死んでもいい』

だ。

 

漱石の詩的でロマンティックな、

『I love you』も素敵だし、

四迷の『愛の重みを噛みしめる』ような、

『I love you』もめちゃくちゃ威力があるよね。

 

日本語の『愛してる』は、

ロックスターが使う『I love you』とは明らかにちがうものだ。

 

そこが日本語の難しさであり、

美しさなんだろうね。

 

今日は、

淡くてせつないおぼろ月夜だ。

 

みなさんも、

今日は愛する人に愛情表現をしてみたら?

 

『愛してるよ』

 

って。

 

『アナーキストが集まるお店』

http://blog.goo.ne.jp/vaisraveena/e/15779ae59ba8528dac62702dc76a9a2e

 

『不可解なファミレス語と大和撫子』

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