1992年に発表された論文によると、「周囲から完璧を求められている」と思い込むほど、行動の先延ばしが悪化するという。この手の話題は「完璧主義者だから先延ばしする」と言われがちだが、実際はそう単純ではない。
完璧主義にもいくつか種類がある。
自分は完璧であり、その思い込みを崩す如何なるものを敵としてみなす自己志向型。他人に完璧を求め、自分の思い通りに動かない他者を敵としてみなす他者志向型。極度に失敗を恐れ、周囲から完璧であるよう指示されていると思い込む社会規定型。この3つが主である。
この3つの完璧主義に共通し、また社会規定型に強く表れる要素に「失敗を極端に恐れる」というものがある。
失敗すれば周囲から見放されるだろうと極端な悲観を持つことで、彼らは狂う。誇大な自尊心を見せびらかしたり、極限まで行動を制限したり、または行動を先延ばしし猶予を持たせたりと、狂い方は様々だが。
なので「完璧主義者は先延ばしを行いやすい」のは間違いではないが、
「失敗を極端に恐れるがゆえに完璧を求める人は、先延ばしを行いやすい」と言うほうがより適解だろう。
ーーー「失敗してもみんなが支えてくれる」と寄り添っても、
「失敗してもいい、そこから学んで立ち直ればいい」と説得しても、彼らは行動することに同意しない。
彼らは失敗しないことと、行動しないことを望んでいるからだ。
参考文献
Flett, Gordon L.; Blankstein, Kirk R et al. (1992) COMPONENTS OF PERFECTIONISM AND PROCRASTINATION IN COLLEGE STUDENTS.
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