ばりん3g

マイクラ補足 兼 心理学のつぶやき

恋愛感情は睡眠時間を短くするが、睡眠の質を悪くするわけではない。

2021-12-12 | 旧記事群

2020年に発表された論文によると、思春期の女子が交際を始めた場合、初めの2か月間は睡眠時間が1時間ほど短縮されるという。

交際を始めてしまうほどの強い恋愛感情に限らず、ストレス・怒り・喜びなどの強い情動的刺激は自律神経などを介し睡眠の質にそれなりに影響を与えるという。ストレスの場合は主に神経症・自己批判・反芻思考を介して睡眠障害を引き起こしたり、一時湧きあがった怒りによって睡眠時間が削られたり、といった具合。

恋愛感情の場合は、その強い刺激によって「寝る直前になっても思いをはせてしまうぐらいの」強い覚醒状態が続き、睡眠時間の短縮という結果が発生するのだという。

 

注意してほしいのが、睡眠時間が短いからと言って睡眠の質が下がるというわけではない。

恋愛感情とは強烈なポジティブな刺激である。別の研究では、ポジティブな刺激は睡眠の質の高さと睡眠障害のの少なさと関連しているという(Michal et al. 2013)。また恋愛感情クラスのポジティブな刺激は、夜も眠れないほどに対象を活発にさせ、また気分を向上させるという(Chiara et al. 2010)。

 

まとめると、恋愛感情は対象に精力剤を飲ませたのかってぐらい活発にさせ、睡眠時間は減少させるが総合的な睡眠の質は上昇させるという。

ーーーまた、思春期はその特性上ストレスなどからくる変化に敏感であり、

恋愛感情を真に受けた場合の反応は、まだまだ未知数なのだという。

付き合いたての方々は、これを機に自分の感情のありように目を向けてみたらどうだろう。

お相手もいることだし、長く、また短い夜を共に過ごしてみては?

 

 

参考文献

Liisa Kuula PhD,Timo PartonenMD, PhD et al. (2020) Emotions relating to romantic love—further disruptors of adolescent sleep.

Michal Kahn,Gal Sheppes et al. (2013) Sleep and emotions: Bidirectional links and underlying mechanisms.

Chiara Baglioni,Kai Spiegelhalder et al. (2010) Sleep and emotions: A focus on insomnia.



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