White and Black Wing

『ツバサ』の吸血鬼双子と猫LOVE
最近はマイペースに更新中

『X』18.5巻続き4

2017年10月13日 | SS
本屋さんに行ったら
『青エク』の20巻が売ってあったので
お買い上げしてきました
そのうち感想書きますね

以下ss続き









「仕組まれた? 誰に?」

選択は自分に任されていたはずだ。そう思う心と得心がいく思考が神威の中でせめぎ合う。

「答えは既にお前の中にあるんじゃないのか? 神威」

封真は――もう一人の『神威』は――そんな神威の心情を理解したうえで答えを見つける事を促した。

破壊される結界の夢見が不明瞭だった事
大人しい犬鬼が吠えたときの事
自分が東京に来た時襲ってきた同じ式神たちに時鼓さんがさらわれた事
その式神の呪符が丁の放った呪符と同じだった事

神威が出した答えは……『丁』。と、同時にある事を思い出した

「しまった。俺、空汰に丁の呪符を使った護法で見張ってくれるように頼んでたんだ」

「それで有洙川くんは」

昴流は心配そうな表情で空汰を探そうと辺りを見渡す。

「姿を消した嵐を捜しに行ったまま帰ってこない」

「伊勢の巫女は地の龍についた」

やはり唐突に会話に加わって来た封真は核心だけを突いてきた。

「何で?」

「さあ? こちらの夢見が見たのは地の龍についたという事だけだ」

「とにかく確かめてみた方が良さそうだね」

「ああ。議事堂へ行く」

3人は頷きあい議事堂に向けていこうとした時――、