多肉植物の魅力を語るシリーズ、今回は造形の面白さに着目したいと思います。
今回ご紹介するのは、アドロミスカス属の
天錦章。
【生育型】春と秋に成長が活発になる春秋型(春秋生育型)です。
【原産地】
まずアドロミスカス属には、天錦章のほかにぷっくりとした大きなアーモンド型の葉が特徴的な
松虫があります。どちらも原産地は、南アフリカ。アドロミスカス属の故郷は、南アフリカが起源だと思うとまた多肉地図が面白くなってきます。
【名前】
天錦章についての文献も少ないので、まずは名前から推理。天は、空。錦は、きれいな織物。章は、模様。つまり、「きれいな空模様」という意味が込められているようです。
明治?江戸?の多肉植物創成期に付けられたであろうこの名前は、天錦章の葉の文様に着目したようです。と、思いきや葉の形状は、扇形で天球の一部を切り取った空のようにも見えることに気がつきました。斑点文様は、雲や星になぞらえたのでしょうか。濃い緑色に茶色い渋い色彩が和の雰囲気を醸し出しています。

【造形】
多肉植物の造形で際立っているのは、クラッスラ属の
神刀、
紀の川、フォーカリア属の
四海波、カランコエ属の
唐印、コノフィツム属、パキフィツム属
シンデレラほか多数、と
クラッスラ属と
パキフィツム属に集中しているように思います。特に神刀、唐印は好みが分かれるところ。好きなひとはひとめぼれです。女性よりも男性に好まれそうですね。
天錦章がコレクションにあると、「おぬし、できるな。」みたいなコレクター仲間に自慢できそう?!です。造形は、大きめの逆三角形の葉で葉先は波打ち、根元に向かうに連れて厚くなっています。この渋い色とぷっくりと愛らしい形状がいちばんの魅力ではないでしょうか。
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