京都市北区 「金閣 鹿苑寺」 (古都探訪 139)
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金閣寺は言わずと知れた京都を代表する観光スポットであり、正式名は鹿苑寺(ろくおんじ)といい、相国寺の山外塔頭寺院の一つである。
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建物の内外に金箔を貼った、3層の楼閣建築である舎利殿「金閣」が特に有名なため、総じて金閣寺と呼ばれることが多い。
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周囲は金閣を水面に映す鏡湖池を中心とする池泉回遊式庭園となっており、畠山石、赤松石、細川石などの奇岩名石が数多く配されているほか、この時期カキツバタの青紫色が薫風に揺れる。
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北西から望む金閣(右手の小建物は「漱清」) 鏡湖池越しとはまた違った趣を覚え、北山文化の奥ゆかしさを知る。
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夕佳亭(せっかてい) 金森宗和好みと伝えられる茶室で、三畳敷の席に勝手と土間からなる主屋に、切妻造こけら葺で二畳敷の鳳棲楼と呼ばれる上段の間が連なる。
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庫裏
禅宗特有の様式で、現在の建物は1835年(天保6年)頃に再建されたとものと伝わる。
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昭和25年惜しくも失火し、「三島由紀夫の金閣寺」や水上勉の「金閣炎上」など、文芸作品の題材にも取り上げられ、大きな衝撃を社会に与えた。
photo by OLYMPUS OM-D EM-5Ⅱ