京都市左京区 「京都府立植物園・初夏」 (古都探訪 147)
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日本で最初の公立植物園として、1924年1月1日に開園した京都府立植物園は北山の地に在り、もとは上賀茂神社の境外末社である半木神社と、その鎮守の森(半木の森)を囲む田園地帯に広がる、24ヘクタールに及ぶ日本屈指の植物園である。
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地下鉄を下り「北山門」から園内に進むとまず”タイタンビカス(アオイ科)”の鮮やかな花が出迎えてくれる。 但しハイビスカスのような南国風の花であるが、北海道を含め、日本全土での地植えによる屋外栽培および屋外越冬が可能というからおもしろい。
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尚敷地内には約12000種類、約12万本の植物が植えられている。
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チュウキンレン(バショウ科)
中国南部(雲南省)からインドシナ半島の山地(標高2000m前後)に自生するバナナの仲間で、2000年の淡路花博の際、日本に初めて導入され、目玉植物として大変な人気を呼んだ。
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花の少ない時期ではあるが、洋風庭園内のバラ園では、競うようにバラが咲き乱れ、うっとおしい中にも仄かな香り漂い、ひと時の清涼感を覚える。
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代名詞ともいえるハイブリッドティー系よりも、フロリバンダやランブラー系、さらには原種に近い修景種も多くみられ、マニアからビギナーまで楽しませてくれるところはさすが。
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高温多湿でもこれだけ元気よく育つ秘訣を、一度尋ねてみたいほど。
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西洋庭園の形式の一種である”沈床花壇(ちんしょうかだん)”
地面を掘り下げて周囲よりも一段低い位置に設ける花壇のことを呼び、サンクガーデンともいう。
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噴水を背景に揺らぐ、燃えるような紅色のカンナが印象的。
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今回一番印象に残った”スエコザサ”
勝手に師と仰ぐ、日本の植物界の父・牧野富太郎博士が、仙台市で発見したアズマザサの変種で、昭和3年に亡くなった寿衛夫人に因んで名を付けた、慎ましやかでどこか物悲しさを覚えるササである(暫しの間、その場から動けず)
それこそ何十回、いや何百回と通わなければ、全容を把握することができず、学術的にはもとより、植物学を一般に広く理解してもらうためにも、唯一無二の貴重な施設といえる。
photo by OLYMPUS OM-D EM-5Ⅱ