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再び、退院しました〜♪

2012年11月19日 20時36分44秒 | Others

 衝撃の取り残し宣告から再入院・再手術、術後の経過も問題なくやっと一週間の入院生活から解放されました 同じ病院で同じ病気だしあまり緊張はしませんでしたね。病院側にいろいろリクエストできる余裕もありました 大変であることには変わりなかったんですが…。
 今回は病室のルームメイトに恵まれ、穏やかで和気藹々とした入院生活を送ることができまして、変な言い方ですが楽しかったです。
 杏林大学病院の形成外科が満床で他の科のベッドも借りてるとかいう有様なので、あまり長居はできませんでした。ここの形成は腕がいいらしく遠くは九州から入院してる患者さんもいるそうです。…そんなとこなら、三度目はないハズ…。つか、三度目は困る…。
 そんな中で、とても素敵な女性と同じ病室になり、彼女のおかげでホントに救われたのでそのお話をしたいと思います
 彼女は年齢は60代半ばなんですが、見た目は年齢不詳。何故なら全身大やけどで皮膚が変形してるから。3年ほど前に栃木の高速道路で運転中に事故に遭い、車が炎上して地元の病院では手の施しようがないので、ヘリコプターで杏林の高度救急救命センターに運び込まれたという経歴の持ち主です。ひどい話ですが、事故車からお財布の入ったバッグを盗まれたとか。火事場泥棒って最低。それから10回の入院やら手術やらで無くなった瞼、鼻、唇を移植整形し、他の皮膚を体のあちこちに移植し現在の姿に落ち着いてるということです。一泊7万円(患者1人に看護師5人つくそうです)という熱傷センターで、あまりに苦痛で噛みしめた歯がボロボロになるほどの治療を乗り越えてきたとのこと。…ちなみに会社帰りの事故ということで労災が下りるので安心して高度な治療が受けられるそうですが、それでもここまでにすでに一億円くらいかかってるそうな。
 でも彼女とても明るいし話好きでよく笑うし、全然悲壮感がなくて他の動けない人の面倒みたりと実にアクティブ。もちろん、ここまで来るにはそれなりに複雑な心情を通過してきてるとは思いますよ。実際「あたし何で生き延びたのかな、て思う」と漏らしたこともありました。事故後、初めて自分の顔を見る時は家族の了承と立ち会いのもとでするそうです。…いきなり見せるとそのまま屋上から飛び降りる人がいるそうなので… 彼女は旦那様の「お前が生きてるだけで俺はいい」という励ましで、自分と向き合うことができたそうです。愛の力って偉大だわ 当時の写真を見せてもらいましたが、ホント凄いですよ。目と鼻と口の穴が空いてるだけ。コレいきなり見たら衝動的に飛び降りるのも理解できる。まして女性なら尚更ですよ。現在の顔だって多分、事故前とは全然違うハズ。何度整形しても事故前の姿に戻ることはないのに、逆にこちらがいろいろ励まされまして、何だか自分の病気が凄く軽いもののように思いました。取りあえず命に別状はないわけだし、これから11回目、12回目、13回目と手術が延々と続く彼女に比べればたった2回くらいどうということもありません。凄く気持ちが楽になりました。今回の再入院はこういうことを気づかせてくれるものだったのか、というそんな気にさえなりました
 ちなみに、誕生日を病院で迎えるという初体験もしたのですが、もちろん、そんなことは何も言いませんでしたが、当日の朝、彼女からお見舞いにもらったという美味しいデニッシュをいただきました。ふて腐れてた気分もほっこり 何か、大きな意志が動いて、彼女にお祝いのデニッシュを届けるよう働きかけたのかなと思いました。ちゃんとレンジで温めてくれましたからね。手術で手が不自由なのにこの心遣いはさすがだと思いました 彼女は私より2日早く退院していきましたが、来年また手術の予定があるそうです。彼女が私に良くしてくれたように、その後は、私が他の動けない高齢の患者さんたちに話しかけたりちょっとしたお手伝いをしたりして退院まで過ごしました。
 貴重な体験をさせてもらった一週間でした。退院後は抜糸まではなるたけ安静ですが、なんだか、ガンが発覚してから初めて私の中で何かが大きく変わったような気が今はします。…今後はわかりませんが…。
 28日に抜糸に病院に行くのですが、その時に病理検査の結果もわかるので、三度目がないことを切実に願ってます。こちらは労災はきかないので…