朝日デジタル4/172022 12:46配信によれば”尹錫悦次期政権は、大統領選の公約で掲げた日韓関係改善の方針などを岸田政権側に伝える政策協議代表団を4月下旬に日本に派遣することを決めた。”とのこと。
日韓の関係改善が本当に必要かどうかの議論は横に置いておくとして、日韓関係の改善にはざっと上げるだけでも(1)竹島の領有権問題(2)こじれにこじれている”従軍慰安婦”問題(3)”徴用工”問題(4)日本の輸出規制の件(5)福島の汚染水の件(6) 韓国マスコミが問題としている旭日旗の件等々あり、どれも簡単に解決策が出る問題ではないことは明白だ。竹島の領有権問題にはもとより解決策があろうはずもない。(ひとつあるとすれば”棚上げ”のみ。)とりあえずはこの随分重い課題に取り組もうとしている日韓両政府の努力を見ていたいとは思うが、実は日韓関係改善の鍵はその努力とは別のところにあり、その鍵とは結局両政府の交渉結果=妥協案を日韓のマスコミがどのように報道するかにかかっていると思う。
古い話を出すが1930年代のリットン調査団の報告は必ずしも中国側のみに有利な内容だけではなかったにかかわらず、日本の新聞は中国側にみに有利であるような報道をし、引っ込みのつかなくなった日本政府はその報道に引きずられて間違った方向へ物事を進めてしまった。新聞は結局、話を煽ったほうが新聞が売れて儲かるからであったと思う。
韓国の尹錫悦政権と日本の岸田政権は日韓関係の改善のためになんらかの妥協案を作成するであろうが、それを日韓のマスコミが全面的にではなくても少々でも好意的に報道するなら少しは関係改善の可能性も出るだろうと考える。
韓国のマスコミ報道を見ると日韓関係の悪化の原因は日本側の輸出規制開始にあるように論じているものが多い。日本のマスコミでは悪化の原因は韓国側の2015年の従軍慰安婦合意の無力化にあると論じてあるものが多い。
事実はどのにあるにせよこの両者の主張は永遠に交わることは無いだろう。このことを考えると日韓関係改善のためのなんらかの妥協案が出たとしても、それへの報道も否定的なものとなり、関係改善など無理ということで終わるという予測をせざるを得ない。
リットン調査団報告からもう100年近くが過ぎているが、マスコミにとって国民に迎合しないで経営的にも不利な主張をするのは今でも無理だろう。
100年近くもたっているのにな............。