足りないと女子力が下がる、不足が深刻な栄養素 子ども、孫の代まで影響する栄養不足の怖さ様記事抜粋<
医療機関専門のサプリメントメーカーを創業して18年になる田村忠司氏がこのたび『【新版】サプリメントの正体』を上梓した。サプリメント業界の裏側、本当に飲む価値のあるサプリ、飲んではいけないサプリを明快に語り、発売直後から大きな反響を得ている。
栄養療法に取り組む医師・歯科医師・医療従事者に向けたセミナーを全国で開催し、そのわかりやすさ、栄養療法の知識の深さで多くの医師から絶大な信頼を得ている田村氏が「日本人女性に不足しがちな鉄」について語る。
戦後よりも酷い? 栄養状態の悪化ぶり{私の事かしら?}}
「日本人は栄養失調になっている」
こう言ったらみなさん驚かれるでしょうか。
「この飽食の時代、いつでもどこでも物の食べられる時代に栄養失調なわけがない」
「自分は栄養失調どころか、食べすぎでダイエットをしないといけない」
このような意見も出るかもしれません。
しかし「3食しっかり食べている」「カロリーは十分に摂っている」という人でも栄養失調になっている可能性があります。
それは「新型栄養失調」と呼ばれる状態です。三大栄養素である炭水化物、たんぱく質、脂質は十分足りていても、微量栄養素であるビタミン・ミネラルが足りていない状態
特に20代の若い女性の栄養状態は深刻な状況となっています。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」、「日本人の食事摂取基準」を見てもそれは明らかです。
女性の場合、栄養不足は現在の自分の健康状態はもちろんですが、出産したときに子ども、さらにはその孫の代の健康状態にまで影響を及ぼしてしまう
若い女性の栄養不足、何が問題なのか
では若い女性に不足しているのはどんな栄養素なのでしょうか。
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸、ビタミンC、カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛とビックリするほどたくさんあります。
中でも欠乏が深刻なものが「鉄」です。
若い女性に鉄が欠乏する理由は以下の通りです
・月経で毎月出血すること
・加工食品を食べる機会が増えていること
・鉄が足りない人ほど、鉄が豊富な食材が苦手なこと(レバーなど)
・母親の世代から鉄が不足しているため、鉄が豊富な食材が食卓にのぼりにくい
厚生省の情報によると「日本女性は必要量の6割ほどしか鉄を摂取していない」そうです。それほど事態は深刻です。
鉄というと「貧血」を思い浮かべる方が多いと思います。確かに鉄は赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となり、全身に酸素を供給する働きをしています。ですから鉄が不足すると全身が酸素不足になってしまいます。
しかし鉄の働きはこれだけではありません。実は鉄は体の中で多様で重要な働きをしているのです。{7ヶ月間 献血アウトの私}}
中でも重要な働きは細胞の中にあるミトコンドリアでエネルギーを作り出すことです。ミトコンドリアは「細胞のエネルギー工場」と呼ばれ、私たちの活動に必要なエネルギーのほとんどを作りだしています
ところが鉄がないとミトコンドリアは働くことができません。鉄はミトコンドリアの欠かせない部品です。鉄が足りないとせっかく食べたものをエネルギーに変換することができなくなってしまうのです。
ほかにも鉄は過剰な活性酸素をやっつける抗酸化酵素の材料となったり、コラーゲンを産生、さらにはセロトニンやメラトニン、ドーパミンなどの神経伝達物質の合成にも関わっています
ところが鉄がないとミトコンドリアは働くことができません。鉄はミトコンドリアの欠かせない部品です。鉄が足りないとせっかく食べたものをエネルギーに変換することができなくなってしまうのです。
ほかにも鉄は過剰な活性酸素をやっつける抗酸化酵素の材料となったり、コラーゲンを産生、さらにはセロトニンやメラトニン、ドーパミンなどの神経伝達物質の合成にも関わっています
上記を総合すると女子力が落ち、イライラしやすくなり仕事のパフォーマンスも下がってしまう……というイメージです。女性にとってはまったく嬉しくない事態だと思います。
では鉄を補給するにはどうしたらいいでしょうか。以下の3つの方法があります
食べ物から摂取
鉄は以下のような食品に含まれます。
煮干し(カタクチイワシ) 鶏卵 レバー イワシ丸干し(ウルメイワシ) 牛肉
焼き海苔 ゴマ きな粉 凍り豆腐 など
食べ物に含まれる鉄には主に穀物や野菜など植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」と、肉やレバーなど動物性食品に含まれる「ヘム鉄」があります。ヘム鉄のほうが圧倒的に吸収が良いことがわかっていますが、レバーや肉などは好き嫌いもあると思います。「これなら食べられる」と思えるものを見つけて食卓に加えてみましょう
料理の際に鍋に入れる「鉄たまご」などのアイテムを使う方法もあります。
・鉄剤で摂取
医薬品(処方薬)の鉄剤です。主なものは以下の通りです。
フェロミア(クエン酸第一鉄ナトリウム) フェロ・グラデュメット(乾燥硫酸鉄)
フェルム(フマル酸第一鉄) インクレミン(ピロリン酸第二鉄のシロップ)
医薬品の鉄はまとまった量の鉄が摂れることと、保険が使えるため経済的な負担が小さいことがポイントです。
ただし、医薬品の鉄剤は「非ヘム鉄」です。非ヘム鉄は鉄がむき出しの状態なので胃や腸に負担をかけてしまい、人によっては気持ちが悪くなったり、便秘・軟便、食欲低下などの副作用が起こります(ヘム鉄は鉄がむき出しでなく、ポルフィリンという分子にくるまれているため、胃腸への負担が少ない)。
ドクターに相談しながら1回分の量を減らしたり、ビタミンCなどと一緒に摂るなどの工夫をすることで症状が緩和することがあります。
・サプリメントから摂る
鉄のサプリメントはいろいろなものが発売されていますが、「非ヘム鉄」のものと「ヘム鉄」のものがあります。
非ヘム鉄は吸収が劣ること、副作用の懸念があることから、サプリメントで摂取するならヘム鉄がオススメ
補給の際の注意点
ただ、サプリメントには「非ヘム鉄が主体で、ヘム鉄も少しだけ加えた」という商品も存在するので、原材料表示をよく見て選ぶことが肝要です。
以上、鉄不足とその摂取方法について述べてきましたが、女性で鉄の不足が深刻な場合は内科だけでなく婦人科を受診することをお勧めします。
というのも月経の出血がひどい場合、食事や鉄剤、サプリメントで補給してもなかなか改善せず、改善したとしてもすぐに悪化してしまうからです。
月経の状況は他人と比べることがないので、自分の月経が重いことに気付かない方が多いため、婦人科を受診して確認しましょう
一方、男性の鉄不足の場合は消化器官から出血(潰瘍、がん、ポリープ、痔など)している疑いがあるので、消化器科を受診することをお勧めします{病院 行きたくないです}}
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