一人の怠け者、仕事したくなくて、しかも、一日中、食べても物足りない。ある日、知らない人の家の門前を通り過ぎる時、その家に死んだ人がいると聞いて、彼はいい方法を思いついた。
彼は門を入って行き、玄関の前に立って何も言わず、突然大声で泣き出した。家の人は誰も彼のことを知らなかったので、不思議に思って聞いた。
「あの、どちらさまでしょうか?」
怠け者は泣きながら言った。「亡くなった人はぼくが一番仲良くしていた人でしたが、訳あって一年会っていませんでした。さっき門の前を通って、初めてあの人が亡くなったということを知りました。今日は何も持って来ておりません。ただ泣いてあの人への思いを表すほかありません。」
家の人は感激して、彼を引きとめ、ご馳走をした。
怠け者は家へ帰ってから、友達にこの話をした。その友達は、「これはいい方法だ」と思い、彼の真似をしようと思った。
数日後、この友達はたまたま死んだ人がいる家を見つけ、さっそく中へ入っていき、泣き出した。その家の人が彼に聞いたら、彼は答えた。「亡くなった人は私の一番仲良くしていた人で……」彼がまだ言い終わらないうちに、家の人はみんなで彼を殴った。というのも、亡くなったのは、小さな女の子だったからだ。
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