平成26年の噴火がまだ記憶に新しい御嶽山。
58名という犠牲者、さらに5名の行方不明者は戦後としては最大の火山災害である。その御嶽山が9年ぶりに一般登山が可能となった。多くの犠牲者がでた「八丁ダルミ」まで登山ができるようになったことは、山登りファンにとっては嬉しいことであろう。
信仰の山として広く知られ、七合目まではロープウェイで行けるというのも人気の一つの要因であろう。けっこうなことだ。
でも山の恐ろしさを忘れてはいないだろうと思う。遭難や火山爆発は恐ろしい。安全を十分に心がけて登ってほしい。
御嶽山で思い出すのは、おなじ御嶽という文字の力士「御嶽海」。
三横綱が揃って不在。大関も休場や不調というなかで、場所をもり立て優勝を勝ち取ったあの平成30年名古屋場所の功績は大きかった。いっきにファンも増えたことと思う。
その御嶽海は、くしくも長野県出身。それもそのはず、彼の生まれ育ちは御嶽山の麓の上松町である。
若手の有望株と期待され、一時は横綱候補としてかなりの人気者となってきたことは大相撲界にとってもまさに待ってましたという感があった。彼の、若者らしいインタビュー時のハキハキしたその時の受け答えがすがすがしかった。
今月の、その同じ名古屋場所では前頭2枚目で3勝12敗。このような成績では決してない力士のはず。御嶽海にはもっともっと頑張ってもらいたい。
故郷の山からいただいた御嶽の名に恥じぬよう。御嶽山もきっと応援してくれていると思うから。
山も海も
御嶽人気だな
ーこの夏
「平成30年7月31日」 読売新聞 朝刊(茨城版)
「つれづれ(112)御嶽山の一般登山が可能に」