カンカン カンナの花咲けば
赤いカンナの花咲けば
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西條八十 作詞、古関裕而 作曲、松島トモ子 歌
昭和30年8月7日封切りの映画の主題歌。
燃えるような鮮やかな深紅の花のイメージと、松島トモ子の純粋な感じがよくマッチしたのが印象的であった。
カンナは明治に渡来した外来花。中南米、アジアが有名だが、おそらく熱帯アジアからわが国には入ってきたのだろうと思う。
花期が長いことから公園や学校や道路沿いでよく目にする。わが町でも駅前通りを東へかなり進んだ道路端には毎年その美しい姿を見せてくれる。ボリューム感と鮮やかな赤橙黄などの色彩がなんといっても魅力。
花期は6月下旬から11月だが、夏の花の印象がとっても強い。色の強烈さと、その姿から受ける印象からなのだと思う。でも、季語では秋。私もほんとうは「夏なのかなあ~」とは思うが。もっとも8月は俳句のうえでは秋になるから仕方ないのか。この花を見ると不思議とそんなことを思ってくるし、この赤いカンナの花咲けばの歌が心をよぎる。「海からそよ風 吹いてくる~」。たまには口ずさむこともあるくらいだ。
「廻灯籠は くるくるくるり
おしゃべり風鈴 ちんちろりん」
わが家も今年初めて球根を買って、狭い庭に植えて見た。赤と黄を二つづつ。赤が大きく高く開花したのだが、残念なことに写真撮るのを忘れてしまった。来年こそ絶対にと今から思っている。
咲き終わった姿はお世辞にもきれいとは言いにくいけれど、リンとしたその姿はやはり夏から秋への人々の中に元気を与えてくれる。
カンナとはそういう花だと思う。
「童謡唱歌歌謡曲など(19)赤いカンナの花咲けば」