あべっちの思いをこめた雑記帳

餃子と鰻

 宇都宮が餃子の街として有名だ。消費日本一は昨年も浜松だったが、その少し前は宮崎に明け渡したり、また取り戻したり。近隣に住む餃子通にとっては一喜一憂の年間購入額。すぐ側に住んでいるわけではないから、それに参戦はできないので、少し離れた位置から毎年よそ者として見ている。浜松のV3があったときはすばらしかったが、その前年の平成30年は宇都宮が一位を挽回した。

 私は浜松へは何度も訪ねているものの、その餃子を残念ながらその地ではまだ一度も食したことはない。行くたび違うものを喉に通している。というか、遠出をした場合はやはりその町の和食を食べたいと思っているのが本音なのかもしれない。けれど宇都宮では、回数は少ないが何度かお世話にはなっている。餃子が好物だから、近場だからという二つの単純な理由からだと今振り返りながら思っている。

 実は餃子というものを小学校.中学校時代はもちろん、高校の時でさえ一度も口にしていない。家族全員が好きだったのに、私だけはまったくの食わず嫌いで通した。

 浜松で餃子を食べないのは、やはり鰻が食べたいからなのだろうと自分で思う。餃子も好きだが、鰻はもっと好きだから、浜松ではいつも口元は迷う人になっている。が、決まって軍配は一方的に和食に上がる。

 その鰻も実は社会人になるまで一度も口にしていない。当時の家族六人がみんな両方とも大好物で、一人だけ食べないというのも今から思えばまったくおかしな話である。

 しかし、だ。
 敗者復活とは、このことを言うのだろうか。餃子と鰻。こんな美味しいものは、他にあるのだろうか。
 今では食べるたびに、くたびれた喉と胃に言い聞かせている。

          「つれづれ(182)餃子と鰻」

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「つれづれ」カテゴリーもっと見る