あちこちで花菖蒲、杜若(カキツバタ)、あやめが咲いている。
そのうちのひとつ、茨城県の潮来や佐原でも今を盛りとその姿を見せ、多くの観光客をよろこばせている。
私はこの時期になるときまって紫陽花や花菖蒲を思い、水郷潮来や佐原を思い出す。
潮来花嫁さんは 潮来花嫁さんは 舟でゆく
月の出潮を ギッチラ・・・
カラオケでその水郷を舞台にした「潮来花嫁さん」を時々であるが歌う、。
この歌は花村菊江さんがデビュー4年後の昭和35年4月に発売したシングル盤。
大ヒットしたにもかかわらず、彼女はその後はヒット曲に恵まれず、11年前に他界されている。元は建設会社のご令嬢とお聞きしている。
さほど上手とはいえない歌唱力だが、なぜかこの歌にはその歌いかたが合っていた。都会調ではなく、こぶしを使った歌いかたで、まさしく女船頭さんのイメージをふくらませた歌唱の仕方だからだろうか。持ち歌の雰囲気をとらえた歌いかたというのは歌手にとってはとても大事なことだろう。
あやめ園にはその花嫁さんの記念碑が建っている。
歌い手さんや花嫁さんは時代とともに変わっていっても、歌や記念碑は変わらない。
この潮来や佐原には何度も来ているのに、まだサッパ舟の花嫁さんは一度も拝見したことがない。たぶん。
おそらく···これからも、ないのかもしれない。
でもでも、よく考えたら、昔一度見たような気もするが、どっちなのか度忘れしてしまった。
わが家の花菖蒲は、最後に咲いてくれたのが平成29年の今頃。
もう5年も過ぎてしまった。
明日はその思い出の花菖蒲を買った、佐原の植物園を仲間と訪ねる。
「童謡唱歌歌謡曲など(18) 潮来花嫁さん」