箱を開けしばし中身を眺め、「……」となったプラモデルですが。
近年、自分の中でもっぱら発狂している「リモコンプラモデル」ですが、オークションをさまよっている間に、とうとうタミヤ、ミツワモデル以外のメーカーにまで手を伸ばしてしまいました。
それが、今回の日東科学のリモコン戦車プラモデルです。
どうも、もともとは教材を作っていたメーカーだったようですが、その一環で出したプラモデルがブームに乗り、プラモデル専業メーカーとして転身を図った会社のようです。
このリモコン戦車に出会うまで、まったく知らないメーカーでした。
もちろん、現在ではその名を聞かないことからも解かるように、廃業しています(1985年だそうです)。
メーカー名としては「NITTO」というネームでも当時、流行っていたようで、そんな、ぼくにとっては新興のメーカーのリモコン戦車を組み立ててみることになりました。
それで、冒頭の「……」なのですが、経年劣化でヤレてしまったパッケージを開けて、説明書と突き合わせながら検品をしてみると、なんとも脆弱に見えるギヤBOXが印象的なこと。
ある種、時代を感じさせます。指で回してみるとかなり低速そうで、そういう意味では踏破性高いかも? という期待は抱きましたが、もちろん組み立ててみないと実態は解かりません。
もっとも、モーター別売でなく同梱なのは良心的だと思います。
あと、明確にパッケージに価格が記載されていないのですが、それらしき数字を追っかけるに、当時、500円であった可能性があります。お小遣いの額を考えれば、ここにも企業努力が窺えるかな、と思います。
そして、まずは先述のギヤBOXの比率が気になったので、急ぎ付属モーターを組み込んで、簡易的な通電テストだけしてみます。
すると、思ったよりかは速く回ることが解かり、そこそこの速度は持った模型であるな、という印象を抱きました。
【 日東科学(NITTO) リモコン戦車 ギヤボックス 】
なんか、新調したタブレットが勝手にノイズキャンセリングがはたらくようで、こもった音ですみません。
しかし、シャーシとボディを仮合わせしてみると、どうも動力輪の位置がおかしいです。
また、フリーホイールは珍しくすべてポリキャップと同じ素材でできていて、実車とのデザイン差異はもちろんのこと、塗装をするにはプライマーが必要になっていました。
まあ、プライマーはタミヤ製の物を持っていたので問題はありませんでしたが、動力輪の位置関係だけは如何ともしがたく。
何、この後ろのすき間?
もちろん、細かい所を見て行かなければ、ディティールはそこそこ「再現されているな」という印象のKITではあります。
【 日東科学(NITTO) リモコン戦車 ギヤボックス 駆動輪接続 】
しかし、やはり王道のタミヤなどと比べてしまうと、明らかに見劣りする部分が大量に気になります。
ただ、今回の入手の目的は、「タミヤ、ミツワモデル以外のリモコン戦車を作ってみたい」、ということと、王道のタミヤ・リモコン戦車の踏破性がいまいちであることから、
・そこそこのscale感で
・踏破性が高く
・ディフォルメもされていない
リモコン戦車を手に入れる、もしくは体験してみる、というのが狙いでありました。
アリイ(ARII/現マイクロエース)の1/48scaleは、もう既に体験済みですからね。
ホイールをすべて付けた状態でキャタピラーも嵌めて、最初の動きも確認してみました。
【 日東科学(NITTO) リモコン戦車 キャタピラー駆動様子 】
まあまあですかね。
ところで、ここで2つの疑問が。
まず、このKIT、製造年が書いてありません。
また、scaleも記述がありません。接着剤の瓶と並べてみると、それなりに大きいscaleなことが解りますが、この辺りの正確な「数字」が一切不明のKITであります。
でも、説明書は結構頑張っていて、史実に基づいた車輛の解説や、塗装がしやすいような迷彩パターンの指示が載っており、当時の子どもたちも困ることはなかったと思います。
リモコンもシンプルながら作りが安定していて、先述のアリイのような際どさは皆無でした(あっちは接触不良だったり破損だったり、酷い)。
あとは、個人的にオークションでも「熱い!」と思って落札した理由として、熱のあるタッチのパケ絵が印象的なKITでありまして、正直、これだけでも昨今は見られない「価値」のある商品だと思っています。
これは、タミヤなどにも見られる傾向ですが、古い戦車KITのパケ絵って、背景までもが描かれているんですよね。それが、最近は車輛のみのイラストに変わっている。まだCGでないだけマシなのかもしれませんが。
そいで、作業自体はいつも通り、泥濘地対策として車体裏の不要な穴を埋めたり、今回はフリーホイールがポリ製なのでプライマー吹きをし、その上からサーフェーサーを吹いています。
動力部は手間を惜しまず、しっかりとはんだ付けと、ケーブルのボンディングをおこなっています。
もっとも、車体後部からケーブルを引き出す穴を間違えてしまって、そのまま進めてしまったのですが……。
車体カラーは、史実を再現しようとするとキリがないですし、当時だって色々なパターンや解釈があっただろうから、NATO軍・ドイツ連邦軍カラーのうちから2色を使って、エアブラシで迷彩にしました。
初めての迷彩塗装法であったため、かなり上手くいっていませんが……。ごめんちゃい。
あとは、一部をエナメルのガンメタルで塗装し、また、当時物のデカールはそのまま使えば確実に破れるか定着しないので、タミヤのニス(つや消し)をまず使い、デカール面を強固に保護してから、最終工程はMr.マークソフターとMr.マークセッターを使って説明書の指示通りに貼りました。
古いKITを作ることが多いので活躍の機会が多いのですが、毎度このタミヤのニスは便利です。「つやあり」もあるので、モデルによって使い分けられますしね。
今回のデカールは相当古かったようで、冷たい水だと糊が動き出すまでにかなり時間を要しましたが。最近知った話で、ぬるま湯でやると浮きが速くなるようで、チャンスあったらこれはTRYしてみようかと思います。
まあ、急ぎ過ぎて破ってしまっては元も子もないですが……(過去、ミツワモデルで手痛い経験あり)。
最終工程は、すこしだけスミ入れのようなものをしています。
あとはいつも通り、一応は完成としたのでスタジオ撮りをしました。
が、どうも締まらないなー、という印象です。
もちろんKITの「??」な作りもあるのですが、説明書には記載のある「アンテナ線」がないことなのですよね。
説明書のイラストでは再現されているのと色指定も書いてあるのですが、KITには該当パーツは入っていなく。昔はよく、火で炙る「伸ばしランナー」で再現する物でしたが、当KITもそうなのでしょうか?
また、基部となるパーツも見当たらず、目検討で自作アンテナを取り付けるしかなさそうです。
最終的には、実はあまりに久しぶりの伸ばしランナー挑戦で、これが上手くいかず、針金で代用しました。場所も、説明書のイラストやインターネット上での画像検索を元に、適当な位置にピンバイスで穴を開け、設置しました。
その状態だとこんな感じになります。
すこしは締まりましたかね?
大ヒットアニメのガールズ&パンツァーに登場するパンターもアンテナ線は付いている描写なので、まあまあ正解と思いたいです。
あとは、まだできていませんが、恒例のしっかりとした走行動画を撮りたいと思います。
今のところ、まだテスト走行のしかなく、申し訳ないです。
【 日東科学 パンサー(パンター)G型 リモコン戦車 テスト走行 】
その時、合わせてロケ撮りもしたいと思います。
やっぱり、土の上走っていない戦車って味気ないですからね。
やかん
近年、自分の中でもっぱら発狂している「リモコンプラモデル」ですが、オークションをさまよっている間に、とうとうタミヤ、ミツワモデル以外のメーカーにまで手を伸ばしてしまいました。
それが、今回の日東科学のリモコン戦車プラモデルです。
どうも、もともとは教材を作っていたメーカーだったようですが、その一環で出したプラモデルがブームに乗り、プラモデル専業メーカーとして転身を図った会社のようです。
このリモコン戦車に出会うまで、まったく知らないメーカーでした。
もちろん、現在ではその名を聞かないことからも解かるように、廃業しています(1985年だそうです)。
メーカー名としては「NITTO」というネームでも当時、流行っていたようで、そんな、ぼくにとっては新興のメーカーのリモコン戦車を組み立ててみることになりました。
それで、冒頭の「……」なのですが、経年劣化でヤレてしまったパッケージを開けて、説明書と突き合わせながら検品をしてみると、なんとも脆弱に見えるギヤBOXが印象的なこと。
ある種、時代を感じさせます。指で回してみるとかなり低速そうで、そういう意味では踏破性高いかも? という期待は抱きましたが、もちろん組み立ててみないと実態は解かりません。
もっとも、モーター別売でなく同梱なのは良心的だと思います。
あと、明確にパッケージに価格が記載されていないのですが、それらしき数字を追っかけるに、当時、500円であった可能性があります。お小遣いの額を考えれば、ここにも企業努力が窺えるかな、と思います。
そして、まずは先述のギヤBOXの比率が気になったので、急ぎ付属モーターを組み込んで、簡易的な通電テストだけしてみます。
すると、思ったよりかは速く回ることが解かり、そこそこの速度は持った模型であるな、という印象を抱きました。
【 日東科学(NITTO) リモコン戦車 ギヤボックス 】
なんか、新調したタブレットが勝手にノイズキャンセリングがはたらくようで、こもった音ですみません。
しかし、シャーシとボディを仮合わせしてみると、どうも動力輪の位置がおかしいです。
また、フリーホイールは珍しくすべてポリキャップと同じ素材でできていて、実車とのデザイン差異はもちろんのこと、塗装をするにはプライマーが必要になっていました。
まあ、プライマーはタミヤ製の物を持っていたので問題はありませんでしたが、動力輪の位置関係だけは如何ともしがたく。
何、この後ろのすき間?
もちろん、細かい所を見て行かなければ、ディティールはそこそこ「再現されているな」という印象のKITではあります。
【 日東科学(NITTO) リモコン戦車 ギヤボックス 駆動輪接続 】
しかし、やはり王道のタミヤなどと比べてしまうと、明らかに見劣りする部分が大量に気になります。
ただ、今回の入手の目的は、「タミヤ、ミツワモデル以外のリモコン戦車を作ってみたい」、ということと、王道のタミヤ・リモコン戦車の踏破性がいまいちであることから、
・そこそこのscale感で
・踏破性が高く
・ディフォルメもされていない
リモコン戦車を手に入れる、もしくは体験してみる、というのが狙いでありました。
アリイ(ARII/現マイクロエース)の1/48scaleは、もう既に体験済みですからね。
ホイールをすべて付けた状態でキャタピラーも嵌めて、最初の動きも確認してみました。
【 日東科学(NITTO) リモコン戦車 キャタピラー駆動様子 】
まあまあですかね。
ところで、ここで2つの疑問が。
まず、このKIT、製造年が書いてありません。
また、scaleも記述がありません。接着剤の瓶と並べてみると、それなりに大きいscaleなことが解りますが、この辺りの正確な「数字」が一切不明のKITであります。
でも、説明書は結構頑張っていて、史実に基づいた車輛の解説や、塗装がしやすいような迷彩パターンの指示が載っており、当時の子どもたちも困ることはなかったと思います。
リモコンもシンプルながら作りが安定していて、先述のアリイのような際どさは皆無でした(あっちは接触不良だったり破損だったり、酷い)。
あとは、個人的にオークションでも「熱い!」と思って落札した理由として、熱のあるタッチのパケ絵が印象的なKITでありまして、正直、これだけでも昨今は見られない「価値」のある商品だと思っています。
これは、タミヤなどにも見られる傾向ですが、古い戦車KITのパケ絵って、背景までもが描かれているんですよね。それが、最近は車輛のみのイラストに変わっている。まだCGでないだけマシなのかもしれませんが。
そいで、作業自体はいつも通り、泥濘地対策として車体裏の不要な穴を埋めたり、今回はフリーホイールがポリ製なのでプライマー吹きをし、その上からサーフェーサーを吹いています。
動力部は手間を惜しまず、しっかりとはんだ付けと、ケーブルのボンディングをおこなっています。
もっとも、車体後部からケーブルを引き出す穴を間違えてしまって、そのまま進めてしまったのですが……。
車体カラーは、史実を再現しようとするとキリがないですし、当時だって色々なパターンや解釈があっただろうから、NATO軍・ドイツ連邦軍カラーのうちから2色を使って、エアブラシで迷彩にしました。
初めての迷彩塗装法であったため、かなり上手くいっていませんが……。ごめんちゃい。
あとは、一部をエナメルのガンメタルで塗装し、また、当時物のデカールはそのまま使えば確実に破れるか定着しないので、タミヤのニス(つや消し)をまず使い、デカール面を強固に保護してから、最終工程はMr.マークソフターとMr.マークセッターを使って説明書の指示通りに貼りました。
古いKITを作ることが多いので活躍の機会が多いのですが、毎度このタミヤのニスは便利です。「つやあり」もあるので、モデルによって使い分けられますしね。
今回のデカールは相当古かったようで、冷たい水だと糊が動き出すまでにかなり時間を要しましたが。最近知った話で、ぬるま湯でやると浮きが速くなるようで、チャンスあったらこれはTRYしてみようかと思います。
まあ、急ぎ過ぎて破ってしまっては元も子もないですが……(過去、ミツワモデルで手痛い経験あり)。
最終工程は、すこしだけスミ入れのようなものをしています。
あとはいつも通り、一応は完成としたのでスタジオ撮りをしました。
が、どうも締まらないなー、という印象です。
もちろんKITの「??」な作りもあるのですが、説明書には記載のある「アンテナ線」がないことなのですよね。
説明書のイラストでは再現されているのと色指定も書いてあるのですが、KITには該当パーツは入っていなく。昔はよく、火で炙る「伸ばしランナー」で再現する物でしたが、当KITもそうなのでしょうか?
また、基部となるパーツも見当たらず、目検討で自作アンテナを取り付けるしかなさそうです。
最終的には、実はあまりに久しぶりの伸ばしランナー挑戦で、これが上手くいかず、針金で代用しました。場所も、説明書のイラストやインターネット上での画像検索を元に、適当な位置にピンバイスで穴を開け、設置しました。
その状態だとこんな感じになります。
すこしは締まりましたかね?
大ヒットアニメのガールズ&パンツァーに登場するパンターもアンテナ線は付いている描写なので、まあまあ正解と思いたいです。
あとは、まだできていませんが、恒例のしっかりとした走行動画を撮りたいと思います。
今のところ、まだテスト走行のしかなく、申し訳ないです。
【 日東科学 パンサー(パンター)G型 リモコン戦車 テスト走行 】
その時、合わせてロケ撮りもしたいと思います。
やっぱり、土の上走っていない戦車って味気ないですからね。
やかん