A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

このジャムセッションは最高だ。

2007-02-23 | PEPPER ADAMS
JAZZ FOR A SUNDAY AFTERNOON Vol.1

KELLYのライブでの演奏が続いた。
JAZZのライブでの楽しさを改めて実感したら、懐かしく思い出したアルバムがある。
KELLYの棚卸しをもう少し続けようかと思ったが少し休憩。
路線変更して、このアルバムを聴くことにした。

「ジャムセッション」のアルバムだ。レギュラーグループのライブとはまた違った、偶然の楽しさがある。いつも一緒にやっているメンバーでのジャムセッションもあれば、
普段一緒にやっていない者同士もまたスリルがある。ベテランが貫禄を示し若手がそれにチャレンジする図式もある。

このアルバムで、全体を引っ張るのはやはりガレスピー。
BIGBANDでもコンボでも自己のグループを率い、ライブやシャムセッションの機会も数知れず。何といってもBOPを世に出した立役者の一人。貫禄十分。
久々に皆を集めて、「さあ、一丁やるか!」といった感じである。

場所は、New YorkのVILLAGE VANGUARD。今でも健在な老舗のJAZZクラブだ。ここでのライブ録音も数多くあるが、ジャムセッションの録音はあまりないであろう。

録音は1967年。
WESの「A DAY IN THE LIFE」の録音された年。そして、このアルバムにも加わっているチックコリアがレコードデビューした年だ。
新主流派と言われる新しいリーダーが活躍し始めた時期である。
ところが、今までの主役にとっては不遇の時。ガレスピーも他にリーダーアルバムは一枚だけ。日が当らなくなったのは、何もKELLYだけではない。

表向きには、昔ながらのライブジャムセッションは影を潜めていた時だ。この傾向は、ハードバップ全盛期の頃からすでに始まっていたらしい。色々な理由があったらしいが、ミュージシャン組合の影響もあり、ジャムセッションにつきものの無料の出演ができなくなったことも理由の一つだそうだ。
こんな時に、周囲の状況に関係なく「ジャムセッション」の録音をしたとは、このアルバムの企画の素晴らしさだ。

一曲目のBLUES FOR MAXのMAXはここのオーナーMAX GORDON。そんな曲名からして、ジャムセッションの雰囲気が伝わる。
B面の、お馴染みのラバーカムバックツーミーは、これぞジャムセッション。
非常にゆっくりとしたテンポで、誰という訳でもなくお互いにメロディーラインを探り合う。
途中でテンポを速めて、いざスタートいう感じになるが、再びスローに。
そして、先発がレイナンスのバイオリン(エリントンオーケストラでのいつもトランペットは置いて、この日はバイオリンだけで勝負)でスタート。
しかし、ノリが悪かったのかすぐにペッパーアダムスのバリトンにバトンタッチ。
その後、再びナンスが登場。メルルイスのドラムも今度はブラッシュワークで盛り上げる。今度は縦横無尽の演奏。
そして、御大ガレスピーの登場。出だしは、リチャードデイビスのウォーキングベースだけを相手にウォーミングアップを始める。そしてリズム隊が加わり乗ったところで、コリアにバトンタッチ。まだデビューしたてのコリアだが、彼のタッチが垣間見れる。
そして、テーマに戻って、めでたくあっという間の19分15秒の一曲が終了。

これが、ジャムセッションの醍醐味だ。

このシリーズは、この後何枚か続いた。続けて聴き直してみることにする。

Blues For Max
Lullaby Of The Leaves
Lover Come Back To Me

Dizzy Gillespie (tp)
Pepper Adams (bars)
Ray Nance (vln)
Chick Corea (p)
Richard Davis (b)
Mel Lewis (d -1,3)
Elvin Jones (d -2)

Recorded live at"Village Vanguard", NYC, October 1, 1967

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