COLLABORATION / KUNIHIKO meets EIJI
昔、スイングジャーナルを読み始めた時からレコードの録音評というのは気になって必ず目を通していた。たいしたオーディオ機器を持っていた訳ではなかったので、この評価を確かめるのはもっぱらジャズ喫茶であった。
もちろん、店によって自慢のオーディオ機器の鳴り方は微妙に違うが、さすが優秀録音といわれる盤の素晴らしい音には、演奏内容を忘れて聴き入ったものだ。
いつかは、こんな音で自分の家でも聞いてみたいと思いながら。
マンション住まいの自分にとってはこの夢はまだ実現していない。いつ実現できることやら。
思い返してみると、優秀録音で気に入ったアルバムは、お馴染みのピーターソンの”We Get Requests”や、エバンスのモントルー、・・など。他にも不思議とピアノが多い。
そして、CDの時代に入ってからは何故か録音にはあまり興味が無くなってしまった。皆それなりにいい録音になったせいもあるが、やはりメカの組み合わせでいい音を探求することと、デジタルの時代になってからのこだわり方は違ってしまったのだろうか・・・。
アナログオーディの時代には、音の良さであり個性はお馴染みのルディーヴァンゲルダーをはじめとしたレコーディングエンジニアの腕にも左右されることが多かった。
日本も負けてはいなかった。日本で有名なエンジニアの一人といえば菅野沖彦。
ピーターソンのMPS盤を聴いて、いい音のピアノを少し思い出しながら聴いた一枚。
この菅野沖彦の録音したアルバム。ピアノは彼の弟の菅野邦彦。
それにクラリネットの北村英治、ベースの原田政長、ドラムの須永ひろしが加わったカルテット。
スインギーな演奏をするには最適な人選だ。
このアルバムの生まれた経緯が面白い。
当初、オーディマニア用のデモレコードのための2曲の録音(どうりで音は良いはずだ)の予定が、演奏を始めたらメンバーがのりに乗って、あっという間に次々と12曲演奏してししまったという代物。もちろんワンテイクで。
事前に何の打ち合わせもなくスタートするのに、スタンダード曲、そしてブルースは便利だ。いきなり皆の共通語として語り合うことができる。
何か、コンコルドレーベルの録音の話を聞いているようだ。
ジャムセッションなのに、レギュラーのバンドのように親密さを感じさせる演奏が続く。普段着の上質なジャズだ。
演奏する者同士が阿吽の呼吸でプレーを始め、どんどんそのコンビネーションが煮詰まっていくそのままを記録できる。ジャズの醍醐味そのものの記録だ。
そして演奏だけでなくよい音で。
ドイツ風の重厚で濃密な音とは少し趣の異なった、和風の繊細な音が楽しめる。
このアルバムに収められているのはその中の6曲。
結局この演奏はデモアルバムではなく、オーディオラボという新しいレーベルが誕生することに繋がった。
1. PERDIDO
2. THESE FOOLISH THINGS REMIND ME OF YOU
3. AUTUMN LEAVES
4. GONE WITH THE WIND
5. MY FUNNY VALENTINE
6. BLUES
北村 英治 (cl)
菅野 邦彦 (p)
原田 政長 (b)
須永 ひろし(ds)
Recorded in 1973
昔、スイングジャーナルを読み始めた時からレコードの録音評というのは気になって必ず目を通していた。たいしたオーディオ機器を持っていた訳ではなかったので、この評価を確かめるのはもっぱらジャズ喫茶であった。
もちろん、店によって自慢のオーディオ機器の鳴り方は微妙に違うが、さすが優秀録音といわれる盤の素晴らしい音には、演奏内容を忘れて聴き入ったものだ。
いつかは、こんな音で自分の家でも聞いてみたいと思いながら。
マンション住まいの自分にとってはこの夢はまだ実現していない。いつ実現できることやら。
思い返してみると、優秀録音で気に入ったアルバムは、お馴染みのピーターソンの”We Get Requests”や、エバンスのモントルー、・・など。他にも不思議とピアノが多い。
そして、CDの時代に入ってからは何故か録音にはあまり興味が無くなってしまった。皆それなりにいい録音になったせいもあるが、やはりメカの組み合わせでいい音を探求することと、デジタルの時代になってからのこだわり方は違ってしまったのだろうか・・・。
アナログオーディの時代には、音の良さであり個性はお馴染みのルディーヴァンゲルダーをはじめとしたレコーディングエンジニアの腕にも左右されることが多かった。
日本も負けてはいなかった。日本で有名なエンジニアの一人といえば菅野沖彦。
ピーターソンのMPS盤を聴いて、いい音のピアノを少し思い出しながら聴いた一枚。
この菅野沖彦の録音したアルバム。ピアノは彼の弟の菅野邦彦。
それにクラリネットの北村英治、ベースの原田政長、ドラムの須永ひろしが加わったカルテット。
スインギーな演奏をするには最適な人選だ。
このアルバムの生まれた経緯が面白い。
当初、オーディマニア用のデモレコードのための2曲の録音(どうりで音は良いはずだ)の予定が、演奏を始めたらメンバーがのりに乗って、あっという間に次々と12曲演奏してししまったという代物。もちろんワンテイクで。
事前に何の打ち合わせもなくスタートするのに、スタンダード曲、そしてブルースは便利だ。いきなり皆の共通語として語り合うことができる。
何か、コンコルドレーベルの録音の話を聞いているようだ。
ジャムセッションなのに、レギュラーのバンドのように親密さを感じさせる演奏が続く。普段着の上質なジャズだ。
演奏する者同士が阿吽の呼吸でプレーを始め、どんどんそのコンビネーションが煮詰まっていくそのままを記録できる。ジャズの醍醐味そのものの記録だ。
そして演奏だけでなくよい音で。
ドイツ風の重厚で濃密な音とは少し趣の異なった、和風の繊細な音が楽しめる。
このアルバムに収められているのはその中の6曲。
結局この演奏はデモアルバムではなく、オーディオラボという新しいレーベルが誕生することに繋がった。
1. PERDIDO
2. THESE FOOLISH THINGS REMIND ME OF YOU
3. AUTUMN LEAVES
4. GONE WITH THE WIND
5. MY FUNNY VALENTINE
6. BLUES
北村 英治 (cl)
菅野 邦彦 (p)
原田 政長 (b)
須永 ひろし(ds)
Recorded in 1973
コラボレーション北村英治,菅野邦彦,原田政長,須永ひろしオクタヴィアレコードこのアイテムの詳細を見る |