A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

COREAとGETZが共演すると・・・

2007-03-07 | MY FAVORITE ALBUM
SWEET RAIN / STAN GETZ & CHICK COREA


CHICK COREAが「NOW HE SHINGS NOW HE SOBS」を録音した前年、1967年は「VILLAGE VANGUARD」のジャムセッションにも参加していたが。
実は、この時期COREAは、STAN GETZのグループに加わっていた。

ゲッツは、60年代の初頭ボサノバブームにのって、数々の話題となったアルバムを残してきたが、その後は、オーケストラをバックにしたアルバム(WES MONTGOMERY同様、この頃のVERVEレーベルの営業方針だったのか?)などは、いわゆる「PURE JAZZ」とは縁遠かった。
メンバー的には、GARY BURTONを加えたグループでコンサート活動はやっていたようだが、その内容は残念ながらなかなか知る術もない。

そのゲッツが、ゲーリーバートンに変えて、COREAを起用して残した一枚がこれだ。
ちょうど、ゲッツが40歳。脂の乗り切った時期だ。
日本ではゲッツはあまり評価(?)されていないのか、あまり人気があるわけでないが。それでもこれが出た時には話題になったものだ。
このコリアを加えたグループで、1968年には来日している。今でも、その時の演奏が残っていたら是非聴いてみたいものだ。

このアルバムの曲は、コリアのオリジナルもあれば、ボサノバもある。そしてガレスピーのオリジナルもあるという感じでバラエティーに富んでいるが、単なるブローセッションではなく、全体のトーンは素晴らしいほどに統一されている。
これも、多分COREAが全体の監修をしたのではないかと思われる。

一曲目のコリアのオリジナルでも、曲の途中の緩急の付けかたが微妙で、これもアレンジの内だろう。ゲッツ独特のテナーのトーンは、相変らず限りなく透明で線が細い感じがするが、演奏自体は、速い曲もスローも緊張感を感じ熱っぽさを感じる。

これは、コリアの影響もあるとは思うが、他のリズム隊が、ロンカーターとグラディーテイトなので、バックの盛り立て役も言うことがない。
この時期、VERVEのアルバムには、この2人が加わったものが多いが、単なるスタジオミュジーシャンに終わっているようなアルバム作りがこのようなものが多くて残念だ。

40年の前の演奏であるが、今聞いても全然古さを感じさせない演奏である。
1967年というと、まだまだやっとテレビがカラー化された時代。まだまだ白黒の番組も多かった。今の大画面テレビやハイビジョンとは隔世の感がある。この間テクノロジーの進化だけは確実に進んでいるが、いい音楽はいつまで経って不変だ。

LITHA
O GRANDE AMOR
SWEET RAIN
CON ALMA
WINDOWS

Stan Getz (ts)
Chick Corea (p)
Ron Carter (b)
Grady Tate (ds)

NYC, March 30, 1967


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