私にはアーチストに対するこだわりがあるのです

昨日はなかなか良い天気でした。お昼過ぎまでは、フェリー乗り場に船が居なかったんですけど、午後2時過ぎには、別府行きも鹿児島行きも定位置に停泊してました。台風の影響でドックに入っていたのでしょうか。突然ですが、この2～3日水木しげるさんが書いた劇画ヒットラーを読んでました。自分のことを芸術家、つまりアーチストだと思っていたらしいヒットラーですが、たぶん今のこの世界でヒットラーをアーチストだと思っている人はいないと思います。アーチストとはなんでしょう。私が思うアーチストは、一言で言えば、この世に存在しないものを作り上げる人です。そして、それを体験する人にその本質を知らしめる力をもっていること、です。例えばジミ・ヘンドリックスが奏でる音は、私に美しい世界のイメージを見させます。そして音の本質は命そのもののクリアーな輝きであることを教えてくれます。素晴らしい画家の描いた絵は、私が目で見る風景の本質は、目で見えないところにあることを教えてくれます。振り子のように善悪が入れ替わるように見えるこの世界で、善悪を超えた存在を示唆するのがアート。それをこの世で作り出すのがアーチストだと思っています。素晴らしいミュージシャン、素晴らしい画家、その全てがアーチストであるとは思えません。私自身については、ミュージシャンであると言って頂ければ誠に嬉しい限りで、アーチストは私にとっては雲の上の存在です。