槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

槍平小屋ニュース 20180815

2018年08月15日 | 日記

登山道注意情報(滝谷渡渉部)20180815 19:30


2018年シーズン営業中!

小屋宿泊の方はホームページよりご予約をお願いします(1名様~)

※テント泊の方はご予約不要です。

槍平小屋ホームページ はこちら。http://www.yaridairagoya.sakura.ne.jp/ 

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(保存版)滝谷渡渉部水量観測

奥丸山ライブカメラ(槍ヶ岳~南岳)


今朝は奥丸山のライブカメラ復旧に登り、更新再開を見届けて一安心。深まりゆく秋の風景の画像など一枚撮って、山小屋ブログらしい(笑)ネタでまとまるな、と安心していた午前中でした。

 

今夜から明日にかけての雨による増水を警戒し、夕方下山を急ぐ3パーティーの方々が槍平を通過してしばらくした午後4時過ぎから雨脚が強まり、その後、時間雨量115.2ミリという猛烈な雨が降りました。下山して行った方の中には高齢の女性もいらっしゃったため、急いで滝谷まで下り、他のパーティーの方々と一緒に増水した沢の前で立ち往生していたところで追いつきました。渡渉不能状態であることは1秒かからずに判断出来るのですが、数名の方が土砂崩れ危険地帯の上流部へ行こうとされていたので呼び戻し、状況を説明して槍平まで戻って頂きました。今回は8名の方が槍平へ引き返して来られましたが、皆様にはすぐに状況を納得して頂け、槍平への登り返しを始めて下さいました。4年前の滝谷の死亡事故の際には、3名の方が流されてしまったにもかかわらず、それでも引き返すことを拒む方もいらして、説得に苦労したことを思い出します。「小屋番がわざわざ小屋から駆け下りてくる、というのは、よほどのことなんだ」ということをご理解頂ければと思います。登山はもちろん自己責任で行う行為ではありますが、「とはいえ・・・」な部分を放っておくことは、やはり出来ません。今日は登山道注意情報も更新していますので、ご確認をお願いいたします。

 

さて、そんな夕方になろうとは想像もしていなかった朝方、眩い朝陽がヤマハハコの可憐な葉陰を河原の岩肌に映していました。今日は8月15日。日本の8月は、お盆シーズンである、という理由だけでなく、なにかしら、追悼の想いがこもった月のようにも感じます。平成最後の終戦の日、まったく登山とは関係ないテーマですが、更新担当のオマケのネタを今日は最後に。お時間ある方はどうぞ。

オマケ

 

それでは本日の気象情報。

午前6時。

 

午後6時。


登山道注意情報(滝谷渡渉部)20180815 19:30

2018年08月15日 | 日記

本日15日、午後5時18分の滝谷渡渉部(藤木レリーフ側)の増水状況です。午後4時半頃より60mm/hrを超える激しい雨が降り始め、非常に短い時間で大規模な増水が起きたものと思われます。明日以降の渡渉困難を見越して下山されていたグループの方々も槍平小屋へ引き返して来られています。

 

藤木レリーフ側の渡渉部はライブカメラ画像で確認出来ませんが、滝谷避難小屋側の水量は確認出来ます。こちらは増水前、午後4時18分の水量です。

 

こちらが、藤木レリーフ側の画像と同時刻、午後5時18分撮影画像です。わずか1時間で渡渉困難・不能状態の増水が起きています。

 

先日の7月豪雨以来、滝谷は上部から運ばれた堆積土砂の影響で、昨年までと流路や増水規模が大きく変わっています。また、わずかながら滝谷上部には雪渓もあり、雨天時の増水を加速させているものと思われます。19時30分現在、槍平周辺の雨は小康状態ですが、今夜から明日16日にかけて飛騨地方は雨の予報となっています。入山前には必ずライブカメラ画像を確認して頂き、無理な入山計画のもとで無謀な沢の渡渉などは絶対に行わないで下さい。

(保存版)滝谷渡渉部水量観測