槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

槍平小屋ニュース 20181004

2018年10月04日 | 日記

※ 2018年シーズン最終宿泊日 10月8日(月)夜のご宿泊までとなります。


2018年シーズン営業中!

小屋宿泊の方はホームページよりご予約をお願いします(1名様~)

※テント泊の方はご予約不要です。

槍平小屋ホームページ はこちら。http://www.yaridairagoya.sakura.ne.jp/ 

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滝谷渡渉部水量観測情報


曇り空ではありましたが、雨の心配はなく、静かな秋山の一日となりました。槍ヶ岳へ向かう登山道から、槍平小屋方向を振り返った標高2150m付近。ナナカマド、ダケカンバの色づきは、”熟秋”とでも名付けたくなる深い色合いになりました。

 

槍ヶ岳・飛騨沢ルートの救急箱回収、標識ポール設置作業も本日無事終了。今日のような穏やかな天候が続いて、”こんな標識なんか、別にいらないよね”と、登山者の方々が話しながら歩けるような、そんな登山日和が一日でも多く訪れるように願っています。今日お会いした、下山途中の単独行の女性は「本当に、キレイですよね。もう、本当に!」と、紅葉・黄葉が彩る樹林帯の登山道を眺めながら、嬉しそうにお話して下さいました。更新担当などは、「もうちょい日差しがあればな・・・」などと、”知恵の悲しみ”にすっかり囚われてしまって、目の前の美しい風景を素直に感じ取れなくなっていました。ただすれ違っただけの方から、ほんの一言二言の会話からも、ハッとさせられることがあります。皆様もどうぞ、目の前に現れる風景を、全力で楽しんで下さいね!

 

それでは本日の気象情報。

午前6時。

 

午後6時。

 

 

 


最新登山道情報(槍ヶ岳・飛騨沢ルート)20181004

2018年10月04日 | 日記

標高2550m付近より、飛騨沢全景。10月4日現在、槍ヶ岳方面の登山ルートに雪の影響はありません。なお、本日午後に救急箱は回収されています。使用出来ませんのでご注意下さい。

 

同所より、笠ヶ岳方面。

 

本日、晩秋の積雪でルートが隠れた場合に備えて標識ポールを設置しました。設置区間は標高2550m付近~槍ヶ岳山荘キャンプ場入口の標高差500mほどの区間になります。また、積雪時に大喰岳方向への迷い込みが起きやすい標高2800m以上の区間については、標識ポールの間隔を水平距離で15m以内としています。降雪時、濃霧時などは必ず次の標識ポールを確認して進んで下さい。猛吹雪などで次の標識が確認出来ない場合は、必ず標高を下げて戻って下さい。

 

標高2900m付近より、飛騨沢を見下ろしたところ。

 

飛騨乗越より、槍ヶ岳。

本日は、槍平小屋周辺から標高2800m付近まではほとんど無風といってもよいような天候でしたが、稜線が近づくにつれて風が強まり、飛騨乗越へ出た瞬間に一気に強風に見舞われ、一瞬呼吸がしづらくなることもあるほどでした。そして、汗をかいた体では5分と休んでいられないような寒さを感じました。完全な防寒対策でお越し頂くことはもちろんですが、明らかな悪天候時の入山、山中での行動は命の危険があります。冷静、かつ、客観的な天候判断のもと、慎重に入山計画を立てて下さい。また、本日設置した標識ポールは、”何が何でも登るぞ”という方のためのものではありません。たとえ標識ポールが確認出来ても、猛吹雪のような明らかな悪天候時には必ず標高を下げ、安全な場所へ戻って下さい。