槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

地震による雪崩へ注意して下さい(12月26日更新ブログへ加筆・再送します)2020年12月28日更新

2020年12月28日 | 日記

※ 2020年12月28日 14:20(tenki.jp 地震情報より)本日28日午後、 長野県中部を震源とする地震が発生し、高山市奥飛騨温泉郷栃尾で震度2を観測しています。この一ヶ月ほどの間、長野中部・南部、および飛騨地方を震源とする震度1~2程度の地震は複数回起きています。大きな揺れは減っていますが、今年4月から始まっている群発地震はまだ完全には収束していません。新型コロナウイルス感染拡大、大雪予報、地震と、年末年始の山のコンディションは極めて危険な状態となることが予想されます。安易な考えでの入山はされないようにお願いいたします。


(ブログ記事を引用・抜粋される方へのお願い・・・元記事へのリンクを必ず表示して下さい)

 

2020年12月26日現在、槍平の冬季小屋は登山者へ向けて開放しております。しかしながら、皆様ご存じのように新型コロナウイルスの感染拡大状況は今年の春に比べて格段に悪化しており、憂慮すべき状況が続いています。冬季小屋は建物の構造上、換気が著しく困難であり、2組以上の利用時は密となってしまう空間です。また、今春の群発地震、7月豪雨により山体がダメージを受けてから最初の積雪期となります。年末年始に槍ヶ岳登頂を計画され、冬季小屋利用が前提となっている方もいらっしゃると想像いたしますが、以下のような懸念事項が存在することから年末年始の冬季小屋使用自粛へのご協力をお願いいたします。

〇 冬季小屋は建物の構造上、換気がほとんど出来ません。また、冬山では十分な手洗い、消毒も困難な状況が考えられます。悪天候時にはそれらのリスクがあることを理解しながらも、風雪を避けるための利用者で建物内が密となることが容易に想像されます。年末年始の冬季小屋の利用は、遭難救助対策拠点として使用される場合を除いては使用自粛にご協力頂きますようお願いいたします。

〇 今年5月に岐阜・長野県境では震度5強の地震が観測され、大規模な落石をはじめ山腹が各所で崩壊しました。また7月豪雨による影響でその緩んだ斜面、沢筋には大量の雨が流れ込んで土砂が削られた結果、斜度が増して雪崩が起きやすくなっています。これまでに雪崩が起きていない小さな沢筋で「まさか・・・」という危険もあります。今月中旬には飛騨地方で大雪となり、年末年始にも再び大雪・寒波の予報が出ています。入山そのものについても、再考をお願いいたします。

GO TO トラベルも停止され、再びの感染拡大状況となっている現在です。どうぞ皆様、まずはご自身の健康、そして周りの大切な方々を守ることを今はご自身の登山以上に優先して下さい。遭難救助を要請となれば、救助隊にも医療機関にも大きな負担をかけてしまいます。また、SNS上では上記の危険に十分な留意がされないまま、山行計画をしている方も見られます。もう一度、年末年始の登山計画を見直して下さい。山岳遭難ニュースを聞かずに済む年末年始となるように心から願っています。

槍平冬季小屋のご案内(ページ下部の雪崩事例を必ず確認して下さい)


最新の画像もっと見る