Offshore wind power generation project off Shirashima Island
希少な野鳥たちが多く生息する白島(鳥獣保護区・特別保護地区)
その極めて近距離に風力発電計画が進行中です!
計画の見直し、もしくは事業想定区域の大幅な変更が必要です。
The wild birds of Shirashima Island are in danger!
写真上:響灘埋立地北岸から約7km沖の白島(男島)写真提供:日本野鳥の会筑豊支部サイト「くまたか」
上図:白島のすぐ横の事業想定区域に6,000kw級×2基の計画
近年の白島とその周辺海域における調査では、白島の陸上で46種、周辺海域で34種の鳥類を記録しており、そのうち希少種※は20種に及びます。中でも、白島を往来し、周辺の海上を飛んで回る野鳥たちにとって、風車の存在がバードストライクや生息地放棄などの重大な影響を及ぼす可能性が大です。
※絶滅危惧種・準絶滅危惧種、国内希少野生動植物種、天然記念物(種数の出典:環境省委託地域固有環境情報調査事業(三洋テクノマリン)、洋上風力発電システム実証研究環境調査報告(電源開発(株))
Shirashima Island off Wakamatsu, Kitakyushu City, habitat to many rare wild birds. Wind power generation project is underway near Shirashima Island. Bird collision and habitat abandonment caused by offshore wind turbines.
★特に大きな影響を受けると思われる野鳥たち Bird species that are likely to be particularly affected
白島のオオミズナギドリⒸK.MIYAHARA オオミズナギドリの群れ(公財)日本野鳥の会
<オオミズナギドリ>渡り鳥条約掲載種(条約批准の日本は保護に努めなければならない)
Streaked Shearwater Calonectris leucomelas
国内でも数少ないオオミズナギドリ集団繁殖地の白島(男島)では、子育て・エサ探しのため、春から秋にかけて毎日白島と周辺海域(遠くは韓国付近の海域まで)を往復し、その際、風車に群れで衝突する、また営巣放棄(子育てをあきらめる)などの重大な影響を及ぼす恐れがあります。響灘埋立地の陸上風車では3羽のオオミズナギドリの死骸が発見されていますが、海上での暮らしがほとんどのオオミズナギドリとしてはやや意外です。
白島のミサゴ(2021年6月撮影) 写真提供:日本野鳥の会筑豊支部サイト「くまたか」
<ミサゴ>準絶滅危惧種(国)Osprey Pandion haliaetus
国内外では特にタカ類の風車への衝突が多く、響灘埋立地の風力発電施設においても、すでにミサゴ1羽の衝突死(公式発表)と、衝突死と思われる5羽の死骸が発見されています。白島においては複数のミサゴが繁殖しており、さらなる衝突死の可能性大です。
カラスバト ⒸT.HAYASI
<カラスバト>国天然記念物・準絶滅危惧種(国)・絶滅危惧種(福岡県)
Japanese Black Wood Pigeon Columba janthina
海域の島嶼地域に少数生息するが、白島では数十羽が観察されたことがあります。よって海域の島嶼間を移動していると推定でき、洋上風車に衝突する恐れがあります。
以上のほかに、白島の女島で繁殖している可能性があるハヤブサ(国内希少野生動植物種・絶滅危惧種)や、越冬するヒメウ(絶滅危惧種)、オオセグロカモメ(準絶滅危惧種)などのカモメ類への影響が懸念されます。
ここでは希少な種への影響を紹介しましたが、いわゆる普通種と呼ばれる野鳥たちについても十分な配慮が必要です。希少でない種、個体数が多いからといって軽視することがあってはなりません。
写真下:白島(女島) 写真提供:日本野鳥の会筑豊支部サイト「くまたか」
We want wind power to be wild birds friendly.
Association to protect wild birds from wind power
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