オメガねこ

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「温暖化」 と 「降水量」

2020年07月28日 | 科学
 「日本の年降水量偏差」では、最近の降水量が特に多い訳では無い事が判ったのですが、「地球温暖化と降水量」も調べてみました。

 
「世界の年降水量偏差の経年変化(1901〜2019年)」を見ると、地球全体では降水量が増えているようにも見えます。しかし、北半球と南半球とでは大きく違い、地球温暖化が原因なら、北半球が温暖化し南半球は恒温状態と言えます。大気の二酸化炭素濃度が北と南で違うという話は聞いた事が無いので何とも言えませんが、大気と海水面の接触面積の違いは南半球の方が大きいのは明らかです。

 また、「降水量統計」が陸地の降水量を測っていると思われ、海洋を含む地球の全降水量ではなく温暖化の影響を調べるには難が有ると思います。それでも各地点の経年変化は分り、「陸地の降水傾向」は判断できます。

 南半球の偏差が「-205~+135」でその差は「340mm」。北半球の偏差は「-48~+66」でその差は「114mm」です。また、日本の場合は「-417~+405」でその差は「822mm」です。温暖化によって海洋の温度が上がり水蒸気の発生が多くなるとしたら、海洋面積の大きい南半球の方が少なくとも日本より変化が大きい筈ですが、実際には大陸から日本に向かって流れて来る大気の水蒸気量の変化の方が圧倒的に大きいようです。

 日本の場合は北海道から沖縄までの「51地点の平均値」を「年降水量偏差」としているので、各観測地点の降水量偏差の年差は更に大きくなる場合も有ります。あくまでも「年降水量偏差」は長期の降水量の変化を見る目安です。

 人間が大量に二酸化炭素を排出し始めた戦後を見ると、北半球の降水量は少し多くなったようにも見えますが、南半球(陸地)では「温暖化」の影響は殆ど無く、寧ろ排出量が少なかった戦前の方が全体的に大きな変化が見られます。

 若し、降水量が人間の活動に原因が有るとしたら、それは都市化や砂漠化の影響による気温上昇で上昇気流が発生し積乱雲が生成しやすくなったか、治水工事の失敗で洪水が多発して大気の水蒸気量が増大したかだと思います。

 もう一つ考えられるのは、黄砂やPM2.5の赤外線吸収による大気の温暖化で水蒸気を多く含みやすくなり、日本海や東シナ海上空でで冷やされて大量の雲が発生し、大雨を降らす事です。この場合は日本特有の被害であり、温暖化や二酸化炭素とは関係なく、日本列島の何処に大雨を降らすかは運任せになり、「年降水量偏差」の年差が大きいのはそのせいも有ると思われます。

 但し「年降水量偏差」は各地の年間降水量の平均なので、ある地点での「観測史上最大の降水量」とは関係はありません。計測地点を増やせばそれに応じてその地点の「観測史上」は生まれます。




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