薬局を退職して、最初に思ったことは…
『無職じゃいけない』
無職であることは私の親の風習としてあり得なかった。
そこで選んだのは『大学院』
母校の研究室の先生に連絡を取り、その年の試験を受けることになった。
試験まであと3ヶ月。
英語論文の長文読解と入学してからやりたいことのプレゼン。
毎日英語漬け、プレゼンの準備…
必死だった…
落ちるわけにはいかない…
このプレッシャーが私を押し潰していた。
もっとつらかったのは先生とのやりとり。
週に1回、英語とプレゼンの添削をしてくれたのだが…
ダメ出し…ダメ出し…ダメ出し…ダメ出し…
今思うと、ほめられたことなんて1回もなかった。
人間とは不思議なもので、叱られてばかりいると…
『自分はダメな人間なんだ…できない人間なんだ…』
と思うようになる。
あのとき1回でもほめられていたら…
もう少し考え方が変わっていたのかもしれない。
私はこの3ヶ月で…
『自分はダメな人間、社会不適合者…』
この考えが、双極性障害のうつ状態を急激に悪化させた。
死にたい…消えたい…死にたい…消えたい…
でも、そんな自殺なんてできる勇気はない。
そんな気持ちを持ちながら、3ヶ月家に引きこもり勉強した。
この引きこもりも良くなかった…
引きこもっていることをいい事に、お風呂も1週間に1回…
うつ状態になると症状の1つとして身なりを気にしなくなる(お風呂に入らない、洋服もテキトー、化粧もしない など)ようだ。
これは病気になって顕著に現れた症状だ。
こんな3ヶ月を過ごして、いざ試験当日。
この日も地獄を見ることになる…