とうとう念願の一人暮らしが始まった。
レオパレスなので家具付き。
何も準備するものはない。
最初の1週間は楽しかった。
好きな時間に起きて、好きなことをして、好きなテレビを見て、好きなご飯を作って食べて、好きなときに寝て…
自由ってこんなに素晴らしいんだと実感した。
しかし、こんな日が永遠と続くわけではない。
『お金が尽きたらどうするの?』
『周りの人は昼間働いてるのに、自分だけ遊んでていいの?』
そんな心の声が私の頭を支配していった。
焦りと罪悪感だ。
こう思い始めるともう止まらない。
鬱の方向へどんどん考えは進んでいく。
そしてついに、鬱期に入ってしまった。
ベッドから出られない日が続いた。
ご飯はもしものためにと買っておいたチョコレートを少しずつ食べながらしのいだ。
このとき、とても孤独だった。
また自分の中に『自殺』の2文字が浮かんだ。
母親とは一応連絡はとっていた。
でも心配も迷惑も、かけたくない…
1週間、トイレとベッドの往復の生活が続いた。
『このままでは療養の意味がない…』
勇気を出して母親に連絡をした。
母親はすぐに来てくれて、お粥を作ってくれた。
今まで食べたお粥の中で、1番美味しかった。
母親からこれから具合が悪い日は頼りなさいと言われた。
その後病院へ行き、新しい薬をもらったり、薬を増やしたりしてもらった。
薬を飲むと、少し楽になった。
しかし、焦りと罪悪感はやはり残る。
自分だけ楽に過ごしているんじゃないか…
こんな気持ちはいつ消えるのか…
私の療養生活はスタートしたばかりだ。