ヨコスカうわまちICUダイアリー

うわまち病院集中治療部の日々の活動や勉強会の様子をお伝えできればと思います!

今週の勉強会ハイライト(9/30~10/4)

2019-10-06 13:38:48 | 勉強会
先週は救急学会総会のため、縮小開催となりました。

その中で、岡田先生が“抗凝固薬内服中の出血”について講義してくれました。

■ ワーファリン

・VitK依存性凝固因子(Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ)の合成を阻害することで抗凝固作用を発揮
・PT-INRを指標に調整: 70歳未満では2.0~3.0、70歳以上では1.6~2.6
・INRが治療域に入るまでヘパリンを併用

<出血した場合の対処>
・ワーファリンの中止
・ビタミンK5~10mgを緩徐に静注
・重症例ではPCCまたはFFPを投与(米国血液学会ガイドライン2018では
FFPよりPCCを推奨)

■ Direct Oral Anticoagulants(DOAC)

・直接的トロンビン阻害薬あるいはⅩa因子阻害薬
・適応:非弁膜症性心房細動における虚血性脳卒中の抑制、DVTおよび肺血栓塞栓症の 
治療および再発抑制
・PT-INRのモニタリングが不要
・静脈血栓症の再発予防、非弁膜症性心房細動による脳卒中、膝関節・股関節術後の
血栓予防においてワーファリンと同等の効果、頭蓋内出血のリスクは少ない
・腎機能に応じて減量・中止が必要

DOACの種類


<出血した場合の対処>


■ Prothrombin Complex Concentrate(PCC): プロトロンビン複合体濃縮製剤
‥‥ 3f-PCC:Ⅱ、Ⅸ、Ⅹ   4f-PCC:Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ
・PPSB-HT静注用「ニチヤク」® 500単位 31822円/瓶 
・ケイセントラ® 500単位 35004円/瓶
・FFPと比較し①PT-INRの是正速度が速い、②投与量が少なく心負荷が少ない、    ③感染リスクが少ない

■ aPCC: 活性型プロトロンビン複合体製剤
・ファイバ® 500単位 90399円/瓶
・活性型Ⅶ、非活性型Ⅱ、Ⅸ、Ⅹ
・血友病に対して使用されたのが初めて

■ rFⅦa:遺伝子組み換え型Ⅶa因子
・ノボセブン® 5mg 404274円/瓶
・活性型Ⅶa
・血友病に対して使用されたのが初めて
・心房細動による塞栓症のリスク増大

■ 血液透析
‥体内分布が小さい、蛋白結合率が小さい、分子量が小さい、水溶性、の薬剤が適応



■ 特異的中和剤


プリズバインド® 2.5g 199924円/瓶 

まとめ




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