トランプは取引ディールの名人という。
私は交渉・ネゴシエイションの名人かな?トランプとは違って代理人としてするのだが。
交渉とも絡んでくるのだが、本質をみるのが得意かな。
正確に言えば見えてくるということだが・・
何もしないで見えてくるわけではない。
疑問にぶつかったときには、徹底的に調査する。一つ一つ疑問点をつぶしていくのである。
本人というのは意外と本質に気づいていないのである。
本人は問題に直面したときに自分のやり方で対応するだけである。
一つ一つはそうであっても、流れを一つのものとしてみると、行動の背後にある一貫性・個性に気づく。見えてこないものもある。その場合は、一貫性がないことが個性・特徴ということになる。
見え始めると、今度は補強する方向・減殺する方向で見直してみる。
そのとき、本当は何がしたかったのか、何が狙いだったのか、を意識しながら論ずることである。漫然とからは何も生まれない。そうすると、どうしてしなかったのかという疑問が生じてくる。これは相手方サイドからの視点である。おのずから弱点を意識して全体をみる。
事実というのは流動的で極めて複雑である。どうして、何がしたかった、と問いかけることで、スポットライトのあたるところ、焦点が移動する。平面的だった事実が立体的な姿となって浮かびあっがてくる。
徐々に真相に近づくことになる。そして、そこに正義がある、正義が関わっていると判断することになれば、交渉の始まりである。
(正義がみえないときは、早々に、その時点で最高と思われる解決を目指しての交渉になる。この場合でも小ミラクルはある。いずれの場合でも事実を直視することが肝要である。いずれの場合もこれ以上は解明不能と思われるまで徹底的に調査をすること、これが前提である。これが実は一番難しいことかもしれない。)
このストーリーが感情に訴えるものであり、相手の訴えに成功したときにはミラクルが始まるのである。「心の琴線に触れたとき」というのが口癖だが。
それぞれにプロである。プロにはプロにしかわからない「奥の手」があるようだ。
それが働き始める。
ただ相手もその道の達人。おいそれとこちらの話に乗るわけではない。
謎かけである。当然この謎かけにパスしなければミラクルは起こらない。
謎かけというのは、何やら突破口があるらしいということが感じられるだけである。
謎解きがどこまでできるかが勝敗を決める。
誠心誠意、自らの信ずるところをひとつづつ実行する、それを見てもらう、それしかない。
結果はわからない。でもやるしかないからやる。必死というよりは淡々と粛々とという感じである。
相手は傍観しているだけのように見えるが、一旦、心の琴線に触れると、陰で寄り添いながら一緒に進んでいるのではないか思う。阿吽の呼吸で進むので相手に聞いて確かめるわけにはいかないからである。
なぜか?
自分サイドでやることをやったと思った瞬間、ミラクルがおこるからである。相手が準備しているからこそ起こるのである。
そして、おもしろいことは、琴線に触れなくとも、ミラクルが起こることがある。それは相手方の事情によるものだが、相手がどう思うかに関わらず、こちらがやむに已まれず、やるべきと思うことを粛々としたときである。
こういう思いが伝えられればいいなと思う。