SNS時代に著名人との距離感が近過ぎてしまった昨今は、消費者も消費者の分をまきまえて憧れのプロフェッショナルとの線引きをし、生産者は顧客満足度を意識して、自身のブランドイメージを傷つけず、よからぬ反発者を引き寄せないように注意すべきなのだろう。クリエイターは一般市民に夢を与えてくれる存在ではあるが、懊悩深いわたしたちの人生の救い主ではないからである。
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学生時代に興味本位で買い求めたアフリカ・マコンデ美術館のポストカード。なんとなく不気味なので、スッキリ処分してしまうことに。パブロ・ピカソがキュビズムの創造の源泉としたぐらいに、強烈なエネルギーに満ちた彫刻は、並の一般人が眺めてよいものではなかったのかもしれません。
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これからAIももっと進んで、複雑なプロンプトを組まなくても、たとえば自分の脳に浮かんだイメージを直接すぐにアウトプットできたりできるのかもしれません。そういう絵の描き方に子どもたちが慣れてしまったのだとしても。やはり、直接、絵具で色を塗ったり、線を引いて形を整える、その不思議さ、面白さを忘れないで欲しいと思うのですよ。人類の文化はそこからはじまったわけですから。
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作品を通じて、鑑賞者だった者が、美への憧れなり、醜への衝撃なり、あるいは怒りや憎悪なりで、いきおい創作者に変じてしまうケースは多々あります。そうした創作上の神秘的な伝承、人間どうしの信頼に基づく美的価値のコミュケーションを、はたしてAI創作はどこまでやりとげるのでしょうか? 私たちは下手か上手かではなく、その人の創作物だから欲しい、好ましいと思う「愛」を、正確な作業者のAIではなく、不確実であいまいな人間という実存に求めていくのです。 . . . Read more
鎌倉の大仏のような街場のメルクマールになるには、巨大建造物であるだけではなく、百年以上そこにあったという時の試練が必要。風雪に耐えて、その設置を維持するための資金も時間も人手も必要。そのためには、そのモニュメントを愛する支え手がいなければならず、そうしたサポーターを何世代にわたって継承させるために必要なことは、その造形物に、たゆまず人類を魅了する情緒豊かな物語性(narrative)があることなのでしょう。
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日本のアニメマンガは、もはや世界に愛される美しいイコン。歴史の古い野外彫刻ビエンナーレ開催地と、国民的大人気のロボットアニメがコラボして、ロンギヌスの槍が出現!! 宇部市は庵野秀明監督の生誕地だそうです。日本のモノづくり産業の高い技術がアニメで知られる喜ばしい事例ですね。 . . . Read more
一般人には価値がさっぱりわからない、うさんくさい現代アートの収集やら企画展示とやらを税金でおこなうのはやめて、その分を子どもたちの教育活動に回せばいいのではないでしょうか。 . . . Read more
懐かしの大河ドラマの主題歌映像から、想い出の人形劇のOPとED曲まで。ユーチューブで探してみました。昔のプロ声優さんは奇抜な台詞回しがないものの、情感たっぷりな演技でドラマにのめりこめたものですよね。(想い出補正です(笑))
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いま話題のAI創作がどんなものか知りたくて、試しに使ってみましたが…。思った以上に自分好みの画像を生み出すのは難しそうです。現時点では、それなりのファンがいて、抜きん出た創作能力をもつ本職のイラストレーターさんのお仕事を脅かすほどではないのでは…? . . . Read more
かねてから応援していたクリエイターが急逝したとき、ファンが感じる喪失感。それは弔意というよりは、ただの続きが読めないというわがままなのかもしれない。美しい物語は、読者の人生を変えることがある。観た者の未来を長くしてくれることがある。だからこそ、そうした虚構の世界の作り手は、できるだけ長生きして頂きたかったのだ。創作ができなくなっても、読者はその人のファンをやめることはないだろう。 . . . Read more
世界的人気を誇る美少女戦隊アニメ「美少女戦士セーラームーン」が生誕30周年を記念して、六本木ミュージアムで回顧展を開かれていると、今更ながら知った話。いつのまにか劇場版も公開され、来年夏に続編が予定されているとか。いまの働く女性が、ママになった世代が夢にみた、年上のがんばっている二次元お姉さんたちが、永遠のアイコンとして復活しつづけるこの状況、まさに日本ならではの現象ですよね。
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二次元イメージの氾濫の裏側で、描き手が予期しえないイズムの旗幟として利用されてしまう恐れがあります。イラストレーターという仕事も、ただ図示をするという領分を超えた、もっと知的で内包するストーリーのある、新しい価値を生み出すものとなるでしょう。描いたら終わりではなく、自分の絵をどう活かすのか、どう見られていくのかを戦略的に考える必要が。 . . . Read more
学生時代の親友と出かけた想い出の京都旅。庭園の美しさに目を奪われたものでした。けれども、どんなにきれいに整えられたお寺や神社があったとしても。自分の祖先がまもってきた霊的な場所のほうが守るに値するものであり、どんなに荒れ放題で管理に手間がかろうとも、千円札程度でたまにその美しさを愛でるだけのスポットよりも、はるかにこの片田舎の慣れ親しんだ土地のほうが愛おしいということです。
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