2001年の映画「ゴスフォード・パーク」は、英国のハイソサイエティを皮肉った群像劇。階級問題が深刻なイギリス社会ならではのお話ですね。
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1932年、英国の田園地帯にそびえ建つカントリーハウス、通称”ゴスフォード・パーク”では、ウィリアム・マッコードル卿とシルヴィア夫人主催のパーティが催された。
階上では着飾った招待客がお喋りと会食を楽しむいっぽう、階下では使用人たちがご主人様がたのゴシップを糧に、忙しくたち働いていた。
ところが、主人のマッコードル卿が何ものかに暗殺されてしまう。警察が呼ばれたが、容疑者はこの邸に滞在する全員だった…。
女たらしで金に汚いマッコードル卿を恨む者がなんと多いことか。
出資を断られていた映画プロデューサー。不倫相手のメイド。酷い扱いを受けてきた使用人。反体制主義者の兄を殺された執事。そして、施設育ちの孤児で給仕するために雇われた青年などなど。
じつは、マッコードル卿は毒殺された上に、誰かに刺殺された模様。よほど恨みを買っていたものと思われますが、けっきょく犯人が挙らない。邸は人手に渡り、使用人たちも客人たちも、ひとときの優雅な時間がうそのように、邸を離れていってしまう。
「日の名残り」でも描かれていましたが、第一次大戦後の名家の没落を象徴的に示す物語ですね。
マッコードル卿が亡くなったとたん、てのひらを返したように態度が横柄になってしまう使用人たちも、皮肉めいています。
主演はマギー・スミス。
監督は、ロバート・アルマン。
アカデミー賞脚本賞をはじめ、各国で23の映画賞を受賞したそうですが、貴族の優雅な生活は楽しめるけれど、あまりこころに響くものがありませんでした。
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