まず自己紹介も兼ねて最近のトピックをお伝えします。
この日曜日に、出身大学(卒業はもう20年以上前になりますが)のある滋賀県彦根市へ行ってきました。この大学のボート部(体育会ですね、いわゆる)に4年間、私は所属して、すぐそばの琵琶湖でボートを漕ぐ生活を続けていました。
彦根へ行ったのは、このボート部のOB役員会出席のためです。OBとして何ができるのか、何が大事なのかといった話に役員会の議論が及んだ際、私の2つ上のT先輩が「(われわれOBは)何で後輩に強くなって欲しいと思うのか?」と会長や監督、幹事長、スタッフコーチら総勢13名のOBに投げかける場面がありました。
さて今回、われわれが取り組んでいますのは、平田オリザ氏の戯曲です。彼の劇団、青年団の公演を、私は1995年、96年頃から現在まで観続けています(あ、これも20年前のことなんですね)。平田さんの作品は特に劇的なことが起こるわけではなく、淡々と登場人物があまり意味のなさそうな話を続けています。
でもそのやりとりを見聞きしていると、ああこの人はこういう人だったんだろうかと想像したり、ほんとはこの人はこう伝えたかったんだろうけど、あの時はこうだったんだろうかと思ったり。今、自分で文章を書いていて、ああ、これが平田さんなんだとあらためて思いました。○○だろうか…といったことです。
人は日常でそんなに主義主張を声高に言ったりせず、でも細かで静かな意見や反論や、あるいは、愛情や思慕の情をもっていて、それが会話の中に自然に、あるいは意図的に出てきている。ああ、○○なんだろうか(また書いてますね)と思う。そういうところが平田さんの戯曲の魅力だと思います。
前段のトピック、チームにどうして強くなって欲しいのか?平田オリザ氏の戯曲は、観ていてこの「何なのか」が見えにくいけれど、実際、人の営みも明確に割り切れないことが多い。
これが意外に心に染みるんですよ。
一緒にいかがでしょうか。
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