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S:second plan

S:second plan

秒という意味もありますが、今回は「二番目」の方です。

現場で一番大切なものは何か。それは時間です。

稽古場の流れを止めない、空気を停滞させないことは非常に重要です。

私たちがやっている仕事というのは研究のようなものであり、コミュニケーションであり、会話って言うやつです。

もっというと毎回、毎時間、重要な会議をしているようなものです。

それが停滞しないためには二番目のアイデアが必要になります。

もっといえば次々とアイデアが浮かんでくるということです。


あるシーンを成立させるために、いろんな手を考えます。

たとえば、単純にある俳優があるせりふを言う、ということをするために、相手役からアプローチさせたり、状況を変えたり、ポーズをつけて言わせたり、といろんな方法でそれが観客にとって受け入れやすく、かつストーリーに最大限寄与するように創っていくのです。

何が問題になっていててきなくなっているのか、どうすればその問題を解決できるのか。

また、やり方や状況を変えたことで新たに生じる変化や問題点にどう対応するか。

次々と変わる状況に対して、的確なディレクション(指示)をしていくのが、僕の、つまり演出家の仕事です。

まさに現場は猫の目のようにくるくるくるくる変わっていきます。
そんなとき重要なのが、次善の策です。

つまりセカンドプランです。

この考えでいこうと思っているのにうまくいかない場合、別の方法を試してみるのです。

もちろん俳優さんの努力次第で変わる問題のお湯に思えるものであれば、また次回にしますが本番まで日がない時には、この次善の策をどれだけのスピードで考え出せるかです。

これ、事前に考えておくていう手もあるんですが、大体がそのときの思いつき、インスピレーションです。
自分でもほんとに何でそんなことを思いつけるんだろうって振り返って思うときもあります。

先だって、夏休み前の最後の専門学校のクラスで嬉しいことに「自分の思いつきをやって面白くてウケルのだけれど、それ以上にさらに面白いことを先生が思いつくのが楽しかった」とほめてもらえました。

これは、素直に嬉しいです。


そうそう、こうやって教える側の演出をするときは、影武者と呼んでいるセカンドユニットの考え方をします。
これは、生徒たちも人間ですから、体調不良その他で本番に穴を開けてしまったときのためのものであると同時に、すばやく立ち稽古に入るための次善の策です。

立ち稽古のときに影武者がせりふをささやいてくれるのです。
そうすると、俳優が動きや感情に集中しやすい。
いわゆるプロンプです。


それに同時に二つの役に取り組めるほうが、よりお得ですから去年のクラスでも、枚方なぎさ高校との共同制作でも使いました。

今年も影武者はやると思います。
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