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I:identify

I:identify

「本人確認する」という意味です。
先週、自己同一性について触れて終わりましたので。

ただ、いわゆる“アイデンティティー”の話になると、80年代の演劇論に近くなりそうなので、避けました。

SF的な話ですが、その人本人だと人々はどのようにして確認するのでしょうか。
どうして宇宙人と入れ替わっていないと断言できるのでしょう。
アイデンティティーの論議であれば、属している社会基盤(会社・学校・家族など)が問題となるのでしょう。

今回の戯曲に関して言えば、自分の記憶や感情や好みが好きな人に合わせて変わっていき、お互いが混ざり合った場合についてです。

僕が出している現在のところの結論から言えば、「自分が今この瞬間に感じる自分」なのだと思います。

デカルトの「われ思う、ゆえにわれ在り」とはちょっと違う気がします。
むしろハムレットの「to be, or not to be.」に近いです。

このセリフ、昔は「生きるべきか、死ぬべきか」として訳され、実際そういう演出で演じられてきたことの方が多いでしょう。
前回のBのところで少し説明しましたが、この「be」は存在を表します。

だから、僕流に訳すと「ハムレットであるべきか否か」ということになります。
ハムレットであるとは何であるか、松浦友とはこういうことだ、と各人が感じられているという前提ですね。

ちょっと日本のポップスの歌詞っぽくて嫌ですが「自分らしくあるか否か」みたいなことなんですけど。
自分らしさというのが曲者であるということは、今回の戯曲を読んでいて思ったことです。自分らしさと思っているものが実は他の人の影響を受けていて、ということは往々にしてあります。
それが今この瞬間に感じていることと矛盾していなければ、それでよいと思うのですが、違う場合は問題です。


「自分が今この瞬間に感じる自分」についての話題に戻ります。

昔、社会学的に時間論について考察していたことがあって、そのときの結論は、「常に現前する現在という瞬間の連なり」である、という結論でした。
過去とは記憶であり、未来とは予想であって、共に本人の頭の中にあるものです。
時間とは幾何学的に直線のようなものに考えられがちですが、そうではないと思うのです。

常に今自分が見て感じているこの瞬間が永遠に続いているのではないかと。


今、CDFでは各登場人物について考え、その人たちがやっと舞台上で生き始めたところです。

参加者の感想で地ビールの営業の人について「勝手に老舗の代々続く酒屋の跡取りにしてしまってごめん」というのがありました。
CDFでは、もろに他の人に“自分(の役)”が規定されていきます。

それでも、やっぱり自分というものはその瞬間に感じた自分というものでOKだと思います。
「あ、自分は違う」と思うなら、「違う」と言って結構です。

その場合、言った女将さんがボケていることになるのか、宇宙人と入れ替わっているのか、誰かと勘違いしているのか・・・。
幾らでも展開は考えられます。

矛盾を作り出すことについて、怖くなるとは思うのですけれど、怖がらずがんがん言いたい放題してほしいです。

CDFは人生の縮図です。
上司に「この仕事をやれ」と言われても、「嫌だ」と言えば、言い切れるものです。(その後、何が待っているかは知りませんが)

実人生と同じぐらいの可能性が演劇にはあります。
人が思いつくことで、演劇的に起こらない事というのはまず存在しません。

と、いうことでC.D.F.発表会は、3月29日(日)14:30開演(15分前開場)です。
めちゃ面白くなりそうです。

僕も、ひょっとすると出るかもしれません。
皆様、ぜひ京阪樟葉駅下車徒歩10分の楠葉生涯学習市民センターまで、足をお運び下さい。

そして打ち上げに来て、僕の(長い)演劇話にお付き合いくださいませ。

コメント一覧

女将
楽しかったです!
http://www.you-project.com/
もう1週間になろうとしていますね。我が子と同じ年齢の皆さんを見て、次から止めようか?と気後れしましたが、一緒にやれて本当に楽しかったです。有難うございました。こんなやり方で芝居を創れるのだと判り、感動でした。若い人の感性のすばらしさにも、驚嘆しました。私はオバチャンばかりの劇団で活動していますが、とっても爽やかな1カ月でした。
でも、樟葉生涯学習センターの「5月祭」で公演しますので、良かったら観に来て下さい。
5月16日(土)13:00~14:00
樟葉生涯学習センター 大集会室
ナビより
ありがとうございました
皆さん、こんなところでコメントを下さるとは。
皆さんの楽しそうに舞台上にいらっしゃる様子を見れてほんとに幸せでした。
また来年やりましょうね!

多分もう少ししたらプリティーゆみいが最後の報告をアップするはずです。

またコメントしてやってください。
エディタ下
 皆様、お疲れ様でした私はいまだにユミイ編集長に虐げられる快感が残ってます
 
 生来の人見知りと緊張で、ときどきお腹が痛くなりましたが、皆さんに出会えて、ほんとうに幸せな時間を過ごすことができましたありがとうございました。大人になれば、淡々と日常があるだけだと、勝手に決めつけて生きてきたようですが、大きな間違いでした

 高辻さん、チャキチャキと面白い方でした、ペアワークでもよく話していただいたおかげで、すっかりリラックスできました。ありがとうございました。5月の劇団の発表行かせてもらいます。

 西尾さん、いつもキュートなしぐさにくぎづけでした。ありがとうございました。

 今中さん、本物の大人の色気に、ドキドキしてしまいました。ありがとうございました。

 佐々木さん、雰囲気があって素敵でした、どんなことを考えているのか頭の中を覗いてみたかったです。ありがとうございました。

 山光(夫)さん、ひとがはじける瞬間を見せていただきました。ありがとうございました。

 山光(妻)さん、いつのまにかそのスローペースに巻き込まれてしまう、不思議な魅力がありました。ありがとうございました。

 山田さん、我らが北京原人の産みの親ですよね。ほんとかっこよかったです。ありがとうございました。 


 そして、ゆみいさん、舞台上でもそれ以外でもいつも私たちが活動しやすいように、見えない気配りをしてくださって本当にありがとうございました。
 東京でも体に気をつけてがんばってください!ブログも公演も楽しみにしてまーす。


 ナビゲーターの松浦さん、松浦さんがこのような講座を開いてくださっていなければ、みなさんとの出会いも過ごした時間もなかったのだと思うと、本当に感謝でいっぱいです。いつも熱く語られる演劇の話が楽しみでした。
 今後のご活躍もお祈りしています。本当にありがとうございました。
酒屋のバカ息子
皆さんお疲れ様でした!
僕は昨日帰った後、一気に疲れが出てぐったりでした。
でもスタバで飲んだコーヒー(グランデ)が効きすぎて全く眠れず、今日は放心状態で全く仕事になりませんでした。

僕にとっては初のワークショップでしたが、ほんと楽しくて、充実したワークショップでした。ありがとうございます。
あんなにすばらしい劇ができるとは思ってもいませんでした。欲を言えば結果論ですが、もうちょっとお客さんに来てもらいたかったですね。
時には僕がはっちゃけ過ぎてご迷惑をおかけしたところもあろうかとは思いますが、謝る気は毛頭ありません。

最後になりましたが、名指導者であり名ピアニストの松浦さん、しっかり者なプリティ・ユミイさん、そして曲者ぞろいの素晴らしい仲間達に多謝!!
市役所土木課
追加
弓井さん!
東京で!!
もし、ブログ・mixiをやっていたら名刺のアドレスで教えて下さい!!

関東には出張やプライベートで行く事が多々あるので、その時に弓井さんのお芝居を観に行きますよ
市役所土木課
お疲れ様でした!
昨日はお疲れ様でした
肝心なところでとちってしまいましたが、自分的には【大成功】で満足しています。
今まで様々な講座を受講しましたが、これ程チームワークが素晴らしいメンバーに出会えたことはなかったように思います。
久々に心から楽しい!皆で作る喜びを感じました
せっかく素晴らしいメンバーに出会えたのにこれっきりって言うのも寂しい気がします。
どういう形であれ何か活動できたらな~

最後になりましたが・・・
松浦さん・弓井さん、本当にお世話になりました
お二人の力なしではここまで良い物はできなかったと思います。
今後のご活躍、楽しみにしています
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