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演出の技術:判断力

 物事をフラットにみる力というのも必要です。フラット(flat)とは「たいらな」ということです。つまり全てのことを平等に見る、できる限り偏見なしに。
 でも表題にしているのは判断力です。これもセンター試験から共通テストに変わる過程で表現力、思考力と共に必要とされる力とされています。判断するには、比べる必要があります。平たいところで。
 つまり物事を対比する力でもあります。例えば「怒ってんだって」と「怒ってたんだって」というセリフの間に何があるのか。これは現在か過去か、という違いだけでなく、発話者とその怒った人との現在の関係性まで表すものです。当然「怒ってたんだって」と話す方は、①「今は和解している」②「そもそも怒られても痛くも痒くもない人である」というようなことを考えることができます。
 もちろんシンプルにAの明かりとBの明かりのどちらが良いのか、とか汽笛とカモメの音のどちらを使うのか、とか衣装はフォーマルかカジュアルかとかそういう物理的に判断する必要も演出にはあります。
 そうした判断をする時に、できる限り先入観を取り去って、多数の観客にとってどう見えるのか、という計算をする必要があるからです。当然観客にもいろんな人がいるので大体65%ぐらいの人が幅がありながらも同じような印象を受けるように、(って書いててホントにいつもそう思ってるかって自分でも突っ込みました。)できる限り操作(演出)していきたいな、と思います。
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