とはいえ原発とかそういうエネルギーの問題ではありません。
たとえば、人が同時に立とうとする、というのが難しかったりします。
専門学校などでやらせてみた課題ですが、2人の俳優が同時に座ったり立ったりする、というドラマを演じます。
これは僕も大昔やったことがあるのですが、創らない演技としてやりました。
つまりいつ立つのか、ということが全く参加者にはわからないわけです。
台詞は使ってはなりません。
そうすると、座ることはまだ何とかなるのですけれど、立つことがどうしてもできないようでした。
これには相手役の気配を読むことや、アクションをしながらリアクションをする、といったことが必要です。
お芝居というのは、端的にいえばこれなんですね。
やることが決まっているのだけれど、それは偶然だ、という。
僕としては、立とうとするエネルギーが見えれば、同時に立てるんじゃないかと思うのですけれど、なかなか難しいようです。
実際、僕にもそれは見つかっていません。
でもこのあと、いろんな日常の人間たちの活動を見ていくと、実に奇跡に満ち満ちていることがわかります。
スクランブル交差点でほかの人に当たらないだけでも至難の業です、本来。
この、エネルギーの出所を見つけられれば、、お芝居を演出していく上で、非常に有利にやりやすくなるのですが・・・。
もう少し精進が必要なようです。
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