When つまり、時代を決めるということですね。
これはよく、稽古初期、本読みの時によく聞かれます。私がよくやる名作を演出するっていう場合は時代設定を現代に置き換えて、みたいなのをよくやるので。
ちなみに、2019年のチェーホフ「ワーニャ伯父さん!」は少し失敗したな、と思っています。当初公園という場所から想定しましたが、どの程度、戯曲を残すかで迷い、時代設定もあやふやなまま、登場人物たちのカタカナ名前を変えなかったせいもあって、そうなってしまいました。衣装は素敵だったんですけどね。貸してもらったBBCでアーストロフをアンソニーホプキンスがやっていたのに引きづられてしまったかも。下手に近代だとその時代が好きなので、それでやりたくなっちゃいますね。
19世紀末の科学万能感のある時代。幸福な時代がはじまるはずが1914年にガラリと変わる。劇作家だとチェーホフだけでなくメーテルリンクとかストリンドベリとか。ガウディが好きなのもそういうことかも。
でも小説で描きやすいのは、少し時間軸をずらしてしまうのがやりやすいです。少し近未来にしちゃうとか。2005年の「Train」という作品は、テロが頻繁に起こり、徴兵制も敷かれる日本のような国を舞台にしました。
あと、歴史物も少し書いてます。数学者エヴァリスト・ガロアに取材して、なぜ謎とされる事件が起こったのか、その辻褄を合わせていく作業が楽しくて、まだ完成していないのですが、「To tell the truth 」という短編を長編に書き換えようとしているエスエフがあります。
あとは、「3丁目の夕日」が大ヒットしたように、自分の少年時代を舞台にするのも記憶を蘇らす意味でいいですね。大抵のことは検索できますし。
もちろん今、現代のものも描きたいんですが、すぐに古びてしまったり、テクノロジーの描写が難しいことを私自身体験してきています。
MDが時代遅れになるとは,思っていませんでした。LDも。
最近ではDVDも配信に、USBもクラウドに入れ替わりそうな気配ですもんね。