夕飯の支度をしながら、キッチンから見える茶の間のテレビを付けたら、丁度萩の笠山と言う小さな死火山を持つ半島の椿を映してた
萩市椿群生林の椿だった
懐かしくて、萩に通っていた頃はここを何度かウオーキングしていた
あの頃は落ち葉がカサカサと歩くたびに林に響き、やっと早咲きの椿が咲き始めたばかりで、がちらほらと見えるだけだった
その中でお弁当を広げ、高く見える椿の木々の間から木漏れ日を楽しんだ
わずかな椿だけれど、 ポタリ ポタリ と落ちる椿の真っ赤な色はそれは刺激的だった
その風景そのもの、
そして、ウオーキングが終われば、
笠山の山頂展望台から日本海を眺めた
沢山の島々、それは火山の名残で溶岩の粘性が強く残った平たい島ばかりだ
その島の合間を縫って船は走り、その島々の間にある瀬を見つけ、イカやアジ等を釣った
何も釣れない雨の日や雪の日は、船で寝そべり本を読んだりテレビを見るのに時間を使った
今は懐かしい
季節は今、
あの時に見た椿が、ここんとこ真っ白に化粧したその道を 血の色のような紅となって怪しく広がっているのだろうか
見に行きたいといきなり駆られ、電話したいけど、
今はそれも無理な望みなのかも知れないね
ここも 今 季節は
冬