第6期北九州市男女共同参画審議会第1回全体会が開催されました。
今回は少し早めに小倉に着きましたので、昨年度まで会長代理を務めていた北九州市情報公開審査会の事務局のある
北九州市文書館に顔を出して挨拶し、その後、小倉北区役所の最上階の食堂で焼きうどんの昼食を摂りました。役所の食堂というのは地下にあることが多いものですが、この食堂は最上階にあるために眺望がよく、値段が安いこともあって、昼時には混み合います。ちなみに焼きうどんの値段は300円です。
審議会の冒頭で
委員の中から会長、副会長を選出することとなり、会長には九州女子大学准教授の大島まな先生が新たに選出され、副会長は前期の第5期に引き続き、私が拝命しました。
報告事項として、昨年度に実施した
「平成23年度北九州市の男女共同参画社会に関する意識調査」の結果概要が説明されました。
調査概要は、こちら。
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調査の概要について
これまで北九州市は、固定的性別役割意識が強い、換言すれば男性優位の意識が強いという傾向がありました。今回は「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という考え方に対して肯定的な意識を持つ人の割合が大幅に減少し、38.7%になりました。前回の調査(平成17年に実施)では57.5%でしたから、この5年間で実に18.8ポイントの減少です。6割弱から4割弱にまで減ったということになります。また今回のこの数値は、平成21年度の全国調査における41.3%という割合よりも低いという結果になっています。
しかし、これについては喜んでばかりもいられません。市民の意識というのはそう簡単に各種の「啓発活動」の成果によって変わるものではなく、なにか他の理由があるのではないかとも思われるからです。
この意識変化については、前回の調査から今回の調査までの5年間の経済社会情勢、特に雇用情勢の大きな変化に伴って、「夫は外で働き、妻は家庭を守る」というライフスタイルを維持することが難しくなったということを反映しているという見方もできるでしょう。実際に、年代別で見ると若い女性の間で専業主婦志向が強まっており、「夫は外で働き、妻は家庭を守る」というライフスタイルは、男性優位の固定的性別役割意識の象徴ではなく、むしろ憧憬の対象としてのセレブ的な意味合いを保つようになったのではないかとも考えられます。
男性優位の固定的性別役割意識をもつ人たちも、厳しい経済情勢の中で夫だけが外で苦労して働き、妻は家庭を守るというのは妻の贅沢であり、妻もパートに出たりして夫を助けるのは当然だと思うようになったのかもしれません。
そういう事情によって、北九州市の市民の意識が変わった可能性は否定できないところです。