今回、この事をブログに載せるべきか、正直悩みました。
でも、もしかして
いつか、どこかで、誰かが、同じ状況に遭遇した時今回の事が、ちょっとでも 参考になるのなら
こんなにも、辛い悲しみをして欲しくないからお話しする事にしました。
ここからは、ベビー誕生までの経緯と事務員さんの呟きですので
ご関心の無い方は、スルーして下さいませ。)
マリアの陣痛は金曜日の夜中2時過ぎから始まりました。
(日付が変わり6/14です)
グリーンボールと言うそうですが 緑色の水泡/卵の黄身みたいな物を
陰部からぶら下げていました。
陣痛は、かなりの微弱。。
その状態から1時間経過した頃
徐々に出てきたグリーンボールの中にベビーの足を確認。
そう、逆子でした。
陣痛が弱いせいか、それからも一向に進歩なく
私はマリアの力みに合わせて少しずつ 引っ張ることにしました。
主人が陣痛の起こりやすい体形にしたマリアを支え
私が腰と子宮部分をさすりながら、陣痛に合わせて少しずつ引っ張る作業を繰り返し
要約、1匹目のベビー(♀の赤リボンちゃん)が誕生!
3:30分でした。
やはり微弱陣痛のマリアでしたが、必死に頑張り
同じ状態にて2匹目を取り上げました。この仔も逆子で、同じく足から引っ張る結果になりました。
2匹目のベビーは♀の二女 ピンクちゃん、時間は4:45分。
そうして、すぐに
3匹目の陣痛が始まりましたが
どう言う訳か、今回は今まで以上に時間が掛かり過ぎ
グリーンボールから先に進む事も無く1時間半が過ぎていました。
「このままでは、酸欠が原因で、産道で死んでしまう!」
大人3人掛かりで、みな必死でした。
今回は 足からではなく 最初の頭が引っかかっていました。
頭部の1部分までは見えるのに そこから先には一向に進みません。
帝王切開も考え、緊急外来の方向に切り替えるべきが、一瞬の判断が問われました。
でも、すぐここに頭がある以上、帝王切開は無理?
何としてでも、今、出産させるべきでは?と判断した私は
もう、必死で子宮腔に指を入れ、力みに合わせて
頭を引っ張る作戦に切り替えました。
そうして、2匹目の誕生から約3時間が経過した頃
無事に3匹目のベビーが(緑リボンの♂長男:緑君)7:30分 誕生!
と、同時に同じく手伝っていた母が
「1匹目の仔、お腹から何か出ているよ!」
慌てて、カゴにいれておいた2匹の様子をみて仰天!!
赤ちゃんのお腹あたりから、腸が飛び出ていました。
それも大量に。
4匹目のお産は、残りの家族に任せ、すぐに掛かりつけの病院へ向かいました。
ほんの10分程度の場所なのに、どう運転していたのか記憶にないぐらい混乱状態で
手足の震えが止まりませんでした。
病院の裏側から、自宅ドアを必死で叩き、先生に事情を説明した所
臍ヘルニア(さいヘルニア)だから、すぐに手術します!と言われ
緊急手術。
その後、先生に事情を聞いてみると
原因は定かではないが、先天性のものか もしくは、マリアちゃんが へその緒を
食いちぎる時に、過剰になってしまい
薄い皮膚が裂けた部分から 内臓が飛び出してしまった可能性が高いだろう。
(確かに、1匹目を産み落としたマリアは、興奮状態からか
かなりの勢いでへその緒と胎盤を舐め回し、すぐにへその緒を噛みちぎり切り離していました。)
この仔は、3日が峠です。
うまく母乳も飲んでくれて、ウンチも出れば良いですが
後は、この仔の生命力次第でしょう。
ショックでした。
涙が止まらなくて、何もしてあげられなくて、どうしていいのかさえも分からなくて。
でも、この仔の生命力に掛けるしかなかった。。。
家に帰ると既に4匹目は生まれていました。
時間も最短の30分で一番の安産だったそうです。
(水色リボンの3女)
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それから、24時間
3交代制で、1匹目ベビー(赤ちゃんの)世話を付きっきりで行いました。
その夜、主人と、話しました。
「この仔は、里親に出さず、最後まで うちで面倒見よう!生きてくれる事を祈ろう…」
その後、マリアの排泄の世話と、3匹の体温管理、母乳の飲み加減を見ながら体重測定。
そうして、目まぐるしく時間は経過する中、15日の朝方から赤ちゃんの様態が急変。
必死でお乳を飲んでいたにも関わらず全てを吐き出してしまい
急激に衰弱。体温も下がり、呼吸も弱い。
マリアも何かを悟ったのか、必死に舐め回している。
でも、体温は下がる一方。
状態はかなり悪化。
小さなタオルに貼るカイロを付けて必死で温め続けながら
頑張れ、頑張れ!お願いだから、生き延びて!!と必死に叫ぶ私の声。
8:10。鳴き声1つ無く、私の手の中で赤ちゃんの呼吸は止まった。
家族中、泣いて 泣いて 泣いていた。
たった 29時間の命だった。
ねぇ?赤ちゃん、ヘルニアになりかけた時に、
もっと早く異変に気が付いてれば助かったのかな?
本当にごめんね。。
もっと、もっと、気にしていたら、助かったのかな?
本当に、ごめんね。。。
まだ、名前も付けてあげてなくて
ごめんね。。
最後まで育ててあげられなくて
ごめんね。。。
助けてあがられなくて、本当に本当にごめんなさい。
それから、最後に
ヨーゼフとマリアの長女として生まれて来てくれて
ありがとう。
最初のお産で何も分からなかった私たちに、命の誕生を見せてくれて
ありがとう。
感動をありがとう。
29時間だったけれど、あなたに会えて本当に嬉しかったよ!
ありがとう。
小さな小さな箱の中に、赤ちゃんを入れ
玩具と粉ミルク、お花を添えました。
家族がそろった夜、お庭に埋葬しました。
埋葬した場所には、お母さんマリアを見立てた
ミニシュナの置物をおいて、バラの苗を植えました。
いつもお庭から、見守っていてね。
私たちは、これからも ずーっと一緒だよ。。