【ALL THE KING'S MEN】
2007/04/07公開
製作国:アメリカ
監督:スティーヴン・ザイリアン
原作:ロバート・ペン・ウォーレン
出演:ショーン・ペン、ジュード・ロウ、アンソニー・ホプキンス、ケイト・ウィンスレット、マーク・ラファロ、パトリシア・クラークソン、ジェームズ・ガンドルフィーニ
善は、悪からも生まれる。
1949年、ルイジアナ州メーソン市。郡の出納官を務める実直な男ウィリーは、小学校建設に絡む役人の汚職を告発して逆に自分が職を追われるハメに。上流階級出身の新聞記者ジャックは、そんなウィリーに興味を抱き交流を持つ。やがてその小学校で欠陥工事が原因の事故が起こり、ウィリーは一躍注目の存在となる。それに目を付けた州の役人タイニーに担がれ、いきなり知事選に出馬するウィリー。しかしそれは、対立候補の票を割るためのタイニーの策略だった。ことの真相をジャックから聞かされたウィリーは、与えられていた演説原稿を破り捨て、自分の言葉で聴衆に語り始めた。この演説が貧しい人々の心を打ち、ウィリーは地滑り的勝利を収め、ついに知事の座を射止めるのだったが…。
なるほど~と思った・・・
ショーン・ペンの熱演に圧倒されました。
役人の汚職を告発して逆に職を失った彼が、うまく乗せられて知事選に出馬。そして見事な演説で大勝利!この時の聴衆の前での演説はすばらしかった。
最初は淡々としたありきたりな演説だったのに、ウラで動いていた策略を知って、用意していた演説原稿を破り自分の言葉で訴えるというこの盛り上がり方は観てる方もちょっと興奮しました~。
とか思ってるのに、ショーン・ペンの髪型がヘンだなと感じながらテンションあがってたワタクシ、、、
やはり演説の力は影響力がありますねぇ。よく聞かれる演説は印象に残らずたいくつなものが多いです。でも逆に演説がうますぎると、利用しやすいのかも。
だんだんとダークサイドに落ちていくところが自然に描かれてました。うーん、正義感は長続きしないものなんだな・・・
そんなショーン・ペンでテンション上がった気分を冷静にさせてくれるのがジュード・ロウ。いつみてもこの方、品がいいですねぇ。一見静かな人であまり表情を変えないんですが、心の中の怒りなどよく伝わってきました。
このお話、ちょっと人間関係が複雑で単細胞の私にはちと難しい。でも、見た目には派手さはないんですが、心にくる派手さはすごくありましたね。
アンソニー・ホプキンスおじさまの乱れ髪にうふふっ。あまり出てこなかったのが残念でしたけど。
あと、ケイト・ウィンスレットのまゆ毛が気になって仕方がなかった・・・
1940年代という古さが出ている映像の雰囲気がとても良かったですね。ちょっとセピアがかったカラー。そしてラストの衝撃的シーンでのモノクロでの演出。流れる二筋の血が一つになるというところもうまい~。
こういう演出には弱いのだ・・・・
いつの時代も政治絡みの汚職事件はあるのもので、今と比べても変わりないところが複雑なところです。どんなに理想を掲げて頑張っても悪の道はどこか惹かれるものがあるんでしょうかね。
出演者も豪華だし、とても見応えのある作品でした。
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