【PAN'S LABYRINTH】PG-12
2007/10/06公開(10/16鑑賞)
製作国:メキシコ/スペイン/アメリカ
監督・製作・脚本:ギレルモ・デル・トロ
出演:イバナ・バケロ、セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ、ダグ・ジョーンズ、アリアドナ・ヒル
だから少女は幻想の国で、
永遠の幸せを探した。
1944年のスペイン。内戦終結後もフランコ政権の圧政に反発する人々がゲリラ闘争を繰り広げる山間部。内戦で父を亡くした少女オフェリアは、臨月の母カルメンと共にこの山奥へとやって来る。この地でゲリラの鎮圧にあたるビダル将軍と母が再婚したのだった。冷酷で残忍な義父に恐怖と憎しみを募らせるオフェリア。その夜、彼女は昆虫の姿をした不思議な妖精に導かれ、謎めいた迷宮へと足を踏み入れる。そこでオフェリアを出迎えたパン<牧神>は、彼女が地底の魔法の国のプリンセスの生まれ変わりで、満月の夜までに3つの試練を乗り越えれば、魔法の国に帰ることが出来ると告げる。オフェリアはその言葉を信じて、与えられた3つの試練に立ち向かう決意を固めるのだったが…。
こちらでもやっと10月13日に公開になったので早速観てきました。全席自由の脚を伸ばしても前の席に届かないのでゆったりと観られました。でも音響はイマイチなので、いつも行ってるシネコンで観たかったなぁ。
評判が良かったので楽しみだったのですが、うんうん面白かったです、というか良かったです!
PG-12がついてることもあって、大人のファンタジーというところでしょうか。
軽グロはあった。口裂け女いや男状態もあるし、足を・・・アイタタタッ、人もかなり死んでる。お前人間か?と思うほど冷酷なやつもいて決してお子様向けではないですねぇ。痛いのはダメなんで、小さいノコギリが出てきた時にゃ目をつぶってしまいました、、、
でも作品全体としては子どもにも観てほしいような気もしますが・・・特に主人公と同じような年代の子ね。オフェリアの試練のトコなんか考えることがあるように思います。
ちょっといつもとは違ったファンタジー。
そこはふつー助かってるんじゃないの?と思うところでもえぇ?そういう展開にいっちゃうのか、みたいな。明るいことはなんもない、友情とかそんなもんない不思議な作品。
オフェリアのパンから与えられた3つの試練。観ていてかなりきついぞ。特に最初・・・
でもラストは、ある意味ハッピーエンドなのかもしれませんね。そうとるかとらないか分かれそうな気もします。
時代設定がスペイン内戦後とはいえ、軍とゲリラの闘争という暗い時代。ちゃんとそのあたりも描かれていてかなりリアルでした。母親の再婚相手は冷酷な男で平気で人を撃ち殺すビダル将軍。農民を先に殺しておいて間違いに気づいても何とも思わない。生まれてくる息子にしか感心がないという嫌なやつだ。最後はスッキリしましたケド。
オフェリアの前に現れるパン(牧神)やペイルマン、カエルにしても見た目にかわいいとも言えない不思議な化け物たちでした。
ペイルマンの“いないいないばぁ~”みたいなところは不気味なんだけどかわいく思えてしまう。手のひらに目玉がついてるのがいいなぁ。全身の皮のたるみはお年寄りのおじいさんみたいで、子ども喰っちゃうのに怖くない。子どもたちの靴が山積みになってるのがなんとも・・・くだものが美味しそう~だからつい約束やぶっちゃうよねぇ。いや、私だったらいつ動くかわからない化けモンがいるトコはサッサと退散しますよ。
カエルのネチョネチョは苦手、、、べろり~んはもー死にそう。ちょっとジャバ・ザ・ハットを思い出します。
妖精さんもかわいくない(笑)
人型に変身もできるのはすごいわ。しかも首が・・・のび~る、、、
マンドラゴラの根がきもいのよ。赤ちゃんみたいな形してるし、、、
ファンタジーといえぱ愛きょうのある姿とか、友達に慣れそうなもんだったりするけど、あえてきもい化け物なのがいいですねぇ。
このパンとペイルマンを演じた方は、「ファンタスティックフォー:銀河の危機」でのシルバーサーファーだそうですね。どっちも素顔がわからんっっ
主役のイバナ・バケロちゃん。変わった名前ですなぁ。化けろ?バケロッタ(ばけらった)じゃなくてよかった。そんな彼女は、「機械じかけの小児病棟」に出てたんですねぇ。観たのになぁ。
もともと監督さんはもっと小さい子を想定してたのに、彼女に惚れ込んで脚本を書き直してしまったというからただもんじゃない。確かに不思議な魅力のある子でした。子どもなんだけどふとした表情が大人に見える時があった。ちょっと萌系でしたね(笑) 洋服とかスカートめくれそうなトコとか、監督さん趣味いれてる?
もしかしたら今まで観てきたファンタジーの中で一番好きかもと思うくらい好みの作品でした。映像も良かったし。
設定から考えるとちょっと現実逃避的な感じもしますが、ストーリーもわかりやすいし普通のファンタジーは好きじゃない人も観られるんじゃないでしょうかね。
重く切ないファンタジーでした。
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